写真と文:星野哲哉
今回行ってきたのはココ!!
Mt.富士ヒルクライム
開催日:2016年6月12日
会場:富士北麓公園
今年で13回目を迎えた、日本最大のヒルクライムレー ス。日本国内どころか海外からも多くの参加者が集まり、 富士山の五合目まで自転車で駆け上がる。距離 24km。標高差 1200m。ゴールしたあとの富士山の 眺めは最高です。
富士山に8千人が集結!
円滑な運営に感心しきり
日本一の山「富士山」で行われる「Mt.富士ヒルクライム」。今年も行ってきました!
気がつけば今年で、5回連続出場しているこの大会。
初めて出場した時は5千人ほどだった参加者が、今では8千人オーバーにもなり、規模の上でも日本一の大会と言えるのではないでしょうか?
ここまで大きくなると心配になるのが、「運営は大丈夫なのか?」ということ。
5千人から8千人…1.5倍以上増えているわけだから、問題が起きないわけがない。
昨年、一気に千人以上参加者が増えて 8千人になった時、前日受付に向かうクルマの列で、会場までの道が大渋滞した。
その前年まではそれほどでもなかっただけに、「人数を増やした弊害だね」とその時思ったものだ。
ところが今年になって、さっそくその点を改善してきた。
参加者のクルマは会場から離れた駐車場に停めさせて、会場まではそこからシャトルバスで運ぶ。いわゆるパーク&ライドだ。
おかげで、渋滞はかなり解消されて、会場までスムーズに行けた。
次に、スタート前の待機列。マラソンなどの場合は、人だけを待機させれば良いが、自転車レースの場合、プラスして自転車がある。
だから、その分面積を取るのだが、その点もうまいことやっている。
メイン会場にある陸上競技場や球技場などを上手く利用して、参加者をゼッケン番号順に決められた場所に待機させる。
そこから、スタート位置へと移動して、数百人ずつが5分毎にスタートする。という流れなのだが、これがまた、これといったストレスもなく進んでいくのだ。
ダメな運営の場合、スタート位置へ移動する時に変な渋滞が起きたりして、いらぬストレスを抱えたりしがちだが、そんなこともなく、あっという間にスタート位置へ着くことができた。
そしてレーススタート!
ここだけかな? 大人数の影響を感じたのは。コース上の人の数は、さすがに多かった。スタートからゴールまで、人人人の波。
「ヘリコプターで上空から見たら、どう見えるんだろう?」走りながら、そんなことを考えていた。
五合目までの道が、ビッシリ自転車で埋まっている光景ってスゴいですよね?
ゴールをしたら、登ってきた道を下山する。その前に、預けていた下山用の荷物を受け取らなければならない。
ゴール地点の五合目駐車場は、参加者だけでなく応援者も含め、多くの人でごった返していた。
しかし、導線がしっかりしているので、必要以上に人が交錯することもなく、これもまたスムーズに行われた。
これだけの大人数を、よくもまあ捌いたものだと感心しきりだった。
初めて参加した4 年前から、3千人も増えたとはとても思えなかった。
日本人なら一度は走りたい!?
必要なのは思い切りだけ!
そんな大会に、すでに5回も参加している。自分で言うのもなんだけど、それなりに経験を積んでいるのではないかな?
ということで、これから参加してみようと思う方に、私なりのアドバイスをしてみようと思う。
【エントリー】
開始してから、1日も経たないうちに定員に達するほどの人気なので注意が必要。
今年も、金曜日の夜20時にエントリー開始して、翌日の大会HPに締め切りのお知らせが出ていた。
エントリーはインターネットで平日の夜から始まるので、当日のネット環境などの対策が必要だ!
【宿泊】
受付が前日のみで、当日の集合も朝早いので、基本的に前泊が必要となる。
だが、エントリーしてから宿泊予約をしようとしても、近隣の施設はほとんど空いていない。
そのため、近くの宿を取ろうと思ったら、日程が発表されたらすぐに予約を入れたほうが良い。(今年の発表は1月だった)
ちなみに私は今年、初めて前泊しなかった。前日に会社の行事があったためで、受付のために高速バスで往復をし、会社の行事に参加。
夜は自宅で過ごし、当日早朝にクルマで会場入りをした。
都心から富士山までは、そんなに遠くないので、離れたところに泊まるくらいなら、自宅に戻るというのもアリかもしれません。
【交通】
やっぱりクルマが便利だが、疲れた身体で渋滞の中を帰るのはツライ……。
そこで輪行という選択肢も! 富士急行「富士山駅」から約7 km とアクセスも抜群。 なんといっても、寝て帰れるのが魅力的だ。
ちなみに、初めて参加したときは、輪行でした。
【事前練習】
目指す方向性で全然違うが、ただ完走が目的だったら、普通の登り坂を無理の無いペースで、1時間以上登り続けることができれば十分だと思う。
富士ヒルクライムの時間制限は、かなりゆるく、私が2時間ほどかけて登って、しばらく休んでから下山しても、まだ登ってくる人がいたほど。
ただ、以前、あまりにも進めなくなって立ちごけをした人に遭遇したことがあったので、最低限転ばないスピードで走れるようになれば良いのでは?
アマチュアトップクラスの選手が集まる一方、やっとの思いで登ってくる人もいるような大会なので、これを読んで興味を持った方は、ぜひ来年参加しましょ
う! 私も参加するつもりです!
アナザー自転車ライフ
2016年4月 新城幸也サイン会
冬に大怪我をしたため、日本 でリハビリをしていた新城幸 也選手のサイン会が、熊本 地震のチャリティーとして行われた。この後から本格的に走りこみをはじめて、この原稿を書いている今、ツール・ド・フランスを走っているなんて信 じられません。
2016年5月 榛名山ヒルクライム
群馬県高崎市で行われるヒルクライムレース。5千人が榛名山を駆け上がる。これも参加者が多い割には運営がスムーズだった。地元のボランティアの方が暖かいのが印象的な大会。終盤の激坂はかなりキツイです。
2016年6月 ロングライド魚沼
魚沼で旅館を経営している友人が運営に携わっている関係で、初回から夫婦で参加しているイベント。参加者800人ほどの小さなイベントのおかげで?ふたり揃って抽選会で 魚沼産コシヒカリが当たってしまった(笑)。
Profile 星野哲哉
『自転車日和』vol.41より抜粋