スペシャライズドがレースで勝利することだけを目標に開発した新たなモデル、エピックワールドカップ(以下エピックWC)。フレーム開発として先例のない統合的なアプローチ、革新的なショックデザイン、至高のライドダイナミクスを凝縮することで生み出された、前例のない効率性と操作性に優れた走りと驚異 的な軽さを実現したモデルだ。
2021年UCI XCショートトラック世界チャンピオンのクリストファー・ブレビンズの「エピックWCに初めて乗ったとき、もうハードテイルに乗ることは二度とないと感じました。ハードテイルに求める軽快で効率的な走りはそのままに、フルサスペンションの操作性や走破性をも持ち併せていたからです」というコメントからもわかるように、エピックWCのレースシーンでの優位性は明らかだ。
フロントサスペンションストロークを110ミリ、リアを75ミリに設定されたエピックWCのフレーム重量は、フルサスモデルとして異例の1765グラムという軽さを誇る。
フレームと完全に統合された専用リアショックやライドダイナミクスを通して、ペダルを踏み込んだ瞬間にパワーを伝達、最も効率的に走れるようにする革新的なパフォーマンスを実現した。
ハードテイルと見紛うダイヤモンド型フレームにリアショックをトップチューブの一部として組み込むことで、ねじり剛性(ステアリングの精確さや上半身のパワー伝達に寄与)とBBまわりの剛性(ペダリングのレスポンスや効率性に寄与)において、高い目標を達成。
ハードテイルのダイレクトなペダリングレスポンスを備えた上で、バンプからの衝撃をしなやかに吸収。推進力を最大限に保ち、疲労を軽減してくれる。
S-Works Epic World Cup
■価格
1,650,000円(税込)
■カラー(2色)・サイズ
グロスレッドティント/フレークシルバーグラナイト/メタリックホワイトシルバー(S・M・L)
サテンカメレオンラピスティントグラナイト/ブラッシュドクローム(S・M)
■製品詳細
https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g93123-0002/
グロスレッドティント/フレークシルバーグラナイト/メタリックホワイトシルバー
サテンカメレオンラピスティントグラナイト/ブラッシュドクローム
S-Works Epic World Cup Frameset
■価格
770,000円(税込)
■カラー(3色)
グロスラグーンブルー/パープルオーキッド/ブレイズインパスト
グロスレッドティント/フレークシルバーグラナイト/メタリックホワイトシルバー
サテンスモークグラナイト/メタリックホワイトシルバー
■サイズ
XS・S・M・L
■製品詳細
https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g73123-0201/
グロスラグーンブルー/パープルオーキッド/ブレイズインパスト
サテンスモークグラナイト/メタリックホワイトシルバー
エピックHTと置き換えられる形となったこのエピックWCだが、気になる点は今後も併売されるXCフルサスモデル、エピックとの使い分けについてだ。
XCOレースとは異なる長い距離を走る競技、例えばケープエピックのようなステージレースで使用するのであれば、重量以上にサスペンションストロークが重視される。その場合、エピックWCよりもエピックの方が適したモデルであり、エピックの優位性が失われることは決してない。
とはいえXCレースシーン全体を考えれば、このエピックWCの需要が高くなるのは当然であり、トップライダーの多くからは「エピックではなくエピックWCに乗りたい」という声が上がっているそうだ。その要因はやはり軽さにあり、ワールドカップのコースが過酷なものに加速する中、いかに軽さを重要視していたとしてもリアサス機構を持たない従来のエピックHTを使用するメリットは限界を超えている。
ゆえにこれまでエピックHTを使用してきたライダーが、軽さと走破性を兼ね備えたエピックWCに乗り換えることは必然と言えよう。
余談だが、スペシャライズドのラインアップ全体を見たとき、選択肢として難しい立場に置かれるであろうエピックについて。
今後、コースにガレた下りを含むSAD大滝のようなレースでは、多くのライダーがよりサスペンションストロークに余裕を持つエピックEVOを選択することになりそうだが、路面状況やラインを予想しやすいレースではまだまだエピックに分があるのは確かであり、完走タイムの更新を狙うトップライダーたちにとっては、エピックこそがベストな選択肢であることに変わりはない。
問:スペシャライズド・ジャパン
https://www.specialized.com/jp/ja/