生活圏内や馴染みのある場所を走るのと知らない土地を走るのとでは、サイクリングに必要な経験値は大きく異なります。「自転車旅はしてみたいけど自信がない」というみなさん、まずはツアーへの参加から始めてみませんか?
取材チームが訪れたのは、近年〈日本一自転車が好きな村〉としてサイクリストから注目を集めている福島県の玉川村。「体力に自信がない」という人にもオススメのルートです。
取材チームが訪れたのは、近年〈日本一自転車が好きな村〉としてサイクリストから注目を集めている福島県の玉川村。「体力に自信がない」という人にもオススメのルートです。
案内をお願いした自転車の達人は
サイクルヴィレッジたまかわ
ガイドスタッフ 國分洋平さん
サイクルヴィレッジたまかわのスタッフとして、玉川村の魅力をさまざまな切り口で発信する國分さん。ロードバイクからMTB、BMXまであらゆる自転車を自在に乗りこなす、頼もしいサポーターです。
https://cycle-village-tamakawa.com/
JR水郡線のサイクルトレインも利用できます!
サイクルトレインの利用でさらに高まる自転車旅気分
「今年こそ自転車旅に挑戦したい!」と思いつつも「道に迷わないかな?」「もしメカトラブルが起きたらどうしよう」など自転車初心者が不安を抱くのは当たり前のこと。そんなみなさんをサポートしてくれるさまざまなサービスがあることをご存知ですか?
今回ご紹介するのは〈日本一自転車が好きな村〉としてサイクリストたちの間で人気急上昇中のフィールド、福島県の玉川村。ガイドさんに案内をお願いすることで、安心かつ安全に自転車旅を満喫できるプランです。
また、JR水郡線で運行されている「サイクルトレイン」を活用すれば、複数のエリアを効率よく巡ることも可能。今回はワンマン運転のディーゼル列車に揺られながら泉郷駅までやってきました。走る出す前から旅気分は最高潮です!
一般的な列車のように自転車を折りたたむまたは分解して袋に収納する必要がないサイクルトレイン(対象外日あり)。乗降できる駅についてはJR 東日本のHPをチェック!
JR 東日本『水郡線で#ハシゴライド』
https://www.jreast.co.jp/mito/suiguncycletrain/
2019 年に新駅舎として使用が開始された水郡線の泉郷駅。旧駅舎の雰囲気が 残された外観が特徴的なかわいらしい駅でサイクルトレインから下車
駅前にはサイクリストをもてなすかのようにおしゃれなバイクラックが設置されている。
まずは水郡線に沿って北上。玉川村の新たな施設『乙な駅たまかわ』を目指すことに。
乙な駅 たまかわ
福島県石川郡玉川村大字竜崎字滝山12-26
☎︎ 050-1722-0034
営業時間:施設によって異なる(HPを参照)
定休日:カレンダーを参照
https://otsuna-eki.com/event
カフェ、レストラン、クラフトビール醸造所まで併設された阿武隈川沿いの複合型水辺施設。レンタル自転車を用意するほか、カヌー&サップ体験もできる。設計を担当したのは世界的な建築家として知られる隈研吾さん。
阿武隈川を望むNYスタイルのステーキハウス。看板メニュー、福島牛100% のハンバーグは美味しさも100%。
玉川村の名産品や福島県の逸品、乙な駅たまかわのオリジナルグッズをお土産に物色。
豊富な種類のパンが並ぶベーカリーエリア。看板商品は玉川村特産のさるなしを使った〈さるなしクロワッサン〉。
あぶくまビールの醸造所。自転車なので飲むことはできませんが、お土産の購入が可能。
自転車から降りて、阿武隈川沿いを眺めながらのんびりと押し歩くのも「乙」なもの。
みちのく自転車道
阿武隈川沿いを走り、玉川村から須賀川市を通って郡山市に至る約30キロの自転車道。ルート上には観光スポットも複数点在する。
サイクリストにやさしい自然豊かなフィールドへ
すべてのサイクリストが楽しめるフィールドを目指してスタートした事業〈サイクルヴィレッジたまかわ〉では、サイクリングルートの設定のみならず、ガイドツアーによるサポート、自転車専用コース&屋内BMXパークの運営など、自転車ファンなら一度は体験してみたいバラエティに富んだサービスを提供中。
サイクリングがてら日帰りで玉川村の小旅行を満喫したり、宿泊して山の中を駆け抜けるマウンテンバイク体験をしてみたり、あるいは屋内パークでBMX体験をしてみてもよし。スポーツとして自転車を操る魅力を知ることもできるのです。
今回、編集部のスタッフがお願いしたガイドツアーのプランは、初心者にもやさしいルートかつ豊かな自然に囲まれた玉川村の風景と旅気分を盛り上げてくれるスポット巡り。村が一体となってサイクリストをもてなしてくれる、グルメスポットを含め、自転車愛に包まれる内容でした。
乙字ヶ滝
福島県石川郡玉川村竜崎字滝山
「日本の滝100 選」に選ばれている乙字ヶ滝は、那須高原に源を発する阿武隈川唯一の滝で、水が乙字の形をして流れ落ちることから命名。松尾芭蕉がこの地を訪れたときに詠んだ句の碑を目にすることもできる。
田園風景を横目に見つつサイクリングロードを経由しながらのんびりと走る贅沢な時間。
鉄道ファンならずともテンションが上がる水郡線との並走ポイント。出会えるかは運次第?
金毘羅桜
福島県石川郡玉川村中字向62
☎︎ 0247-57-7230(玉川村観光物産協会)
樹齢300 年を誇る紅枝垂れ桜は、幹の太さ4メートル50センチ、樹高13メートル。訪問するタイミングがちょっと早かったため花は拝めなかったものの、その悠然と立つ迫力には圧倒されるばかり。
ちなみに...満開時の金毘羅桜の様子がこちら▼

小原精肉店
福島県石川郡玉川村大字小高字北畷48-1
☎︎ 0247-57-2264
営業時間:9:00 ~19:00
定休日:水曜日
石川牛や福島牛などの国産牛、生ラムなど肉の品質の高さに定評あり。名物の手作りメンチカツを求めて、遠方から訪れる人も絶えないのだとか。
運よくゲットできた名物の手作りメンチカツ。玉川村を巡る旅では欠かせない逸品。
日本一自転車が好きな村で忘れられない旅の思い出を
福島県の中通りに位置する玉川村は、鉄道輪行でアクセスしやすいことはもちろん、空からの玄関口である福島空港もあり、クルマでもあぶくま高原道路の玉川インターチェンジから容易にアクセスできる好立地。
一度体験してしまったら何度でも訪れたくなる「日本一自転車ファンが好きになってしまう村」でもあるのです。
がっつり走りたい人も退屈させず、のんびり走りたい人は息を切らすことなく、寄り道しながらグルメ探訪したい人の舌も満足させる、多彩なルートが用意されています。
最新のEバイクほかレンタルバイクも利用できるため、スポーツバイクを所有していない家族や友人を誘って、サイクリングに出かけることもできるのです。興味津々という方は気軽に〈サイクルヴィレッジたまかわ〉までお問い合わせを!
歴史探訪も自転車で巡る旅の醍醐味のひとつ。登り坂も(短い距離なら)なんのその。
大雷神社
大雷神社
福島県石川郡玉川村大字小高字西屋敷119
平家一族の氏神である火雷天神が祀られている玉川村の大雷神社。慶長14 年(1609 年)秋に起きた阿武隈川の大洪水によって社殿と神主宅が流失したため翌年、現在の場所へ遷宮。火雷神社から大雷神社へ改称された。
小高の雷神様〉として電力会社、航空会社などの企業が参拝に訪れることもあるとか。
悪天候でも遊べるバイク& スケートボードの屋内パーク
アーバンスポーツたまかわ
福島県石川郡玉川村南須釜堂ノ内205
営業日時:WEBサイトのカレンダーにて随時掲載
利用料金:500 円(小学生以下は無料)
※小学生以下の場合は保護者同伴必須(保護者は有料)
https://cycle-village-tamakawa.com/urban-sports/
悪天候でも遊べるバイク& スケートボードの屋内パークボックスやレール、バンクなどのストリートセクションから、ジャンプ、ウォールまで豊富なセクションをそろえた福島県唯一の屋内パーク。BMXやスケートボードはもちろん、MTBのスキルアップ目的にも利用可能。レンタル車両からヘルメット等の装備まで豊富に用意されている(有料)。
自転車や関連アイテムのレンタル、購入も可能だ。
体育館を再利用することで日本では稀有な全天候型のパークが完成。
森の駅 yodge
福島県石川郡玉川村大字四辻新田字村中131
☎︎ 0247-57-7440
https://tamakawa-yodge.com/
明治43年創立の旧四辻分校をリノベーション。サイクルヴィレッジたまかわへ遊びにきた際には是非とも宿泊してみたい、日本の原風景ともいえる美しい環境に囲まれた玉川村の体験型観光施設。
天井の梁が印象的な廊下に沿って、当時の教室の面影を感じさせる全5 室の客室が並ぶ。
2人部屋×1、4人部屋×3、6人部屋×1のほか、定員4人のトレーラーハウスも完備されている。
自転車でひたすら走るのもいいけれど、時代の移り変わりを感じながらゆったりと過ごすのもまた一興。
2025/6/22(日) イベントが開催されます!
福島県玉川村サイクルロゲイニング×郡山発JR水郡線サイクルトレイン村内のチェックポイントを自転車でめぐる観光型のゲームです。
お申し込みと詳細はこちら