弊誌スタッフのやってみたこと、試したことの実録レポート。「MTB日和」ならではの、バラエティに富んだトピックでお届けします。お茶のおともにでもしていただければ幸いでございます。
ベース車両:GT ZASKER CARBON ELITE
お約束とでもいうべきか、フレームを除く完成車時のパーツはハンドルとタイヤ、ブレーキを残すのみ。「だったらフレームから組めよ」状態ですが、乗りたいときが買いどき(ゆえの完成車)。少しずつ仕上げていく楽しみもありますから。今回は、コクピットまわりの見直しを。
コクピットまわりの調整で気持ちよくペダリングを
以前、本誌記事にてステムを交換したザスカーですが、改めてコクピットまわりを見直すことに。理由はサスペンションを交換したためです。フォークの肩下寸法が20mm増加した分、ハンドル高が上がってしまいました。
しかし、同ステム長でさらにハンドル高を落とすとなると選べるアイテムは限られます。あとはハンドルバーのライズ量で調整とか?
結果、採用したのはその両方。XCバイクが29インチ化している昨今、フレームの設計でヘッドチューブ長を抑えるにも限界があり、身長173cmの当方であってもハンドル高をサドル高以下に抑えるのはひと苦労です。
フォークの換装によりヘッドアングルを1度寝かし、山遊び方向に振ったまではよかったのですがその分、荷重はお尻側に寄ってしまいます。ホームトレイルである丘陵地帯の里山では足をまわしている時間が9割以上。ペダリング性能を軽んじるわけにはいきません。
そこで今回、マイナス19度に調整できるMSCのインバーテッドステム(60mm)&ウルトラライトカーボンフラットバーを投入しました。ハンドルバーについては、カラーにブルーがラインアップされていたことも決定打となっています。
投入したアイテムたち
MSC ウルトラライトカーボンフラットバー
4色のグラフィックから選択、コーディネイトできる超軽量なカーボン製フラットハンドルバー。
サイズ:740mm
カラー:ブルーほか3色
重量:187g
MSC インバーテッドステム
ハンドル高のローアングル化を実現するXCスタイルに最適なアルミ製ステム。CNC技術を駆使した高品質な仕上げが◎。
サイズ:60(±19°)~110(±16°)mm
重量:130g
問:MSプロダクツ
http://msproducts-jpn.com/
『MTB日和』仕様
フォーク:ROCKSHOX SID ULTIMATE(120mmトラベル)
ドライブトレイン:SRAM XX1 EAGLE AXS
シートポスト:ROCKSHOX REVERB AXS
ホイール:MAVIC XA ELITE
重量についてはハンドルだけで150gの軽量化を実現(ステムの重量は同じ)。また角度だけではなく、ステム単体のスタックハイトも7mm減。低ハンドル高に貢献してくれてました。
IMPRESSION
しっかりと足がまわせるポジションになったおかげか、アップダウンを頻繁に繰り返す丘陵地帯のトレイルライド(つまり本来のXCスタイル)では軽快さが倍増。
1日走ったときの疲労感が断然違います。登り終わるたびに停車してゼーハーすることもなく、同じ時間でより距離を稼げるようになりました。
加えてハンドルまわりの軽快さも実感。このカスタム、特に小柄な女性には効くはずです。「登りが苦手」「お尻が痛くなる」からも解放される!?
編集 トライジェット
『MTB日和』vol.44(2020年11月発売)より抜粋