写真と文:星野哲哉
自転車を電車の中に、そのまま持ち込める専用車両。2018年1月6日から運行している。週末に両国駅から千葉県の房総方面に走る。
北海道? 九州?
今年もどこかに走りに行きたいな
先日、B.B.BASEの乗車券が昨年の12月から今年の2月までの間、特別料金で販売されるというリリースを見かけた。
B.B.BASEとは、自転車を輪行袋に入れずにそのまま載せられる電車で、2年前の1月に運行を開始した。
私も運行開始から2日目に利用したことがある。その時、あまりにもガラガラだったため、採算面は大丈夫かな?と心配していたのだが、とりあえず2年間続いているようでホッとした。
イチ自転車乗りとしては、廃止になってほしくないし、各地に広がって欲しいとも思っている。
2年前の利用時にお会いした方の中に、日本ツーリズム協会の方がいらしたことを思い出した。
日本各地、北は北海道、南は沖縄まで、あらゆる地域のロングライドを企画している協会の方だ。
そういえばここ一、二年で、サイクルツーリズムという言葉をよく聞くようになった。
観光に自転車を取り入れて観光立国を目指すというもので、国土交通省が推奨しているらしい。
そのせいか、自転車関連のイベントで、自治体のブースをよく見かける気がする。
10月に行われたさいたまクリテリウムの際にも、静岡県のブースが出展しており、推奨サイクリングコースや観光地の紹介をしていた。
私も自転車で旅をするのが好きだ。よくヒルクライムレースやロングライドイベントなどに参加しているが、自分で計画して知らない土地を走る方が楽しい。
もうひとつの趣味、サッカー観戦に絡めて、これまでに様々な土地を自転車で走った。
印象に残っているのは、
(1)札幌での試合+道東サイクリング
(2)長崎での試合+雲仙&天草サイクリング
(3)徳島での試合+四国三県&しまなみ海道サイクリング
いずれも、景勝地として有名なところだが、クルマでは決して味わえない、自転車ならではの自然を味わえたと思う。
もうひとつ印象に残っているのは、東日本大震災の翌年に行った仙台での試合。試合の翌日、津波の被災地を走ったことだ。
至る所に生々しい傷跡が残っていて、商店もまだ仮設店舗で営業していた。その時の光景は、まだ瞼に焼き付いている。
被災地といえば、昨年10月に襲った台風19号。各地で大きな被害をもたらしたことは記憶に新しい。
幸いにも私の住んでいるところに被害はなかったが、近くを流れる荒川は、堤防ギリギリまで水があふれていた。普段自転車で走っている荒川サイクリングロードも、当然浸水していた。
当たり前のように利用していたサイクリングロードは、実は河川敷であり貯水池であることを痛感させられた。そのおかげで、都心には被害が無かったのだ。
ここ最近は地震や豪雨など、毎年のように災害が起こっている。日本列島の至る所に被災地がある。
これらの地のために自分ができることはあまりないが、観光に出向くことぐらいはできる。
暖かくなったら、B.B.BASEを利用して、また南房総にでも行ってみるのも良いかもしれない
J1リーグ所属クラブの所在地
今年サッカー観戦で行く可能性があるのが下記の地域。都市部が多いので、自転車で楽しむなら、北海道や九州になってくるか?
・以前、道南へ行ったので、今度は稚内に行ってみたい。札幌のついでにしては遠すぎるけど(札幌←→稚内300km)。
・大分から佐賀間へ向かい、フェリーに乗って愛媛県の佐田岬へ渡ってみたい。突き出ている半島にはなぜかそそられます。
Profile 星野哲哉
『自転車日和』vol.54より抜粋