末政実緒選手によるレポート・日本一を決める舞台、その先にある全日本選手権の魅力

6月に全日本選手権マウンテンバイクDHIで連覇を達成した末政実緒選手がXCC・XCOの全日本選手権に参戦。末政選手本人による、レースレポートをお届けします。

7月19日・20日、長野県安曇野市の安曇野市マウンテンバイクコースで、第39回全日本自転車競技選手権大会マウンテンバイク(XCC・XCO)が開催されました。
日本一を決める国内最高峰の舞台。今年も全国からトップライダーが集まり、世界基準を意識したテクニカルなコースで熱いレースが繰り広げられました。
私はエリート女子クラスのクロスカントリー・ショートトラック(XCC)とクロスカントリー・ オリンピック(XCO)に出場しました。

今シーズンは5月にUCIマウンテンバイク・ワールドシリーズ、6月には全日本ダウンヒル選手権にも挑戦してきました。同じマウンテンバイク競技でも、ダウンヒルとクロスカントリーでは求められるものは大きく異なります。
ダウンヒルは、迫りくる路面状況を瞬時に判断し、荒れた路面でバイクをコントロールしながら最速ラインを攻める競技です。試走を重ねてコースを攻略し、数分間の一本にすべてを懸けます。

一方、クロスカントリーは約1時間半にわたり、高い強度を維持しながら走り続ける競技です。効率よくバイクを進ませながら、フィジカルとスキル、その両方を高いレベルで発揮し続けることが求められます。下りでは速く走ることだけがタイムに直結するわけではなく、スピードを維持しながら余計な体力を使わず、いかに次の登りにつなげられるかがポイントになります。

今回の安曇野マウンテンバイクコースは、長い登りに加え、ロックセクションやドロップオフ、ジャンプなどテクニカルな区間が随所に配置されたレイアウトでした。フィジカルだけでなく、スキルやバイクコントロールも求められる、総合力が試されるコースでした。

全日本選手権ならではの緊張感が漂うスタートライン。

 

フィジカルの強さが試される、安曇野の長い登り。

 

XCCは12周回で争われました。スタートから5番手につけ、序盤は前との差が開きかけましたが、周回を重ねるごとに少しずつ差を詰め、終盤には前を狙える位置まで持ち直し、4位でフィニッシュしました。 翌日のXCOは5周回。スタート直後の登りから思うようにペースを上げることができず、 ラップアウト(足切り)が頭をよぎる苦しいレース展開となりました。余裕のなさからトラブルもあり、4位(-2Lap)でレースを終えました。悔しさの残る結果ではありましたが、自分の現在地と今後の課題を改めて確認できた大会でもありました。

一方で、今年の全日本選手権はレース以外にも多くの魅力を感じた大会でした。 エキシビションレースやイベントブース、キッチンカーなども充実し、日本一を決める舞台でありながら、選手だけでなく家族も一緒に楽しめる企画が数多く用意されていました。
私自身は全日本選手権に出場し、夫と娘はエキシビションレースに参加。それぞれが自分の目標や楽しみを持って大会に参加し、今までにない、家族全員が参加者として楽しめた全日本選手権になったことも、とても嬉しく感じました。

日本一を決める舞台でありながら、子どもたちも楽しめるイベントが充実。

 

エキシビションレースも開催され、家族みんなで大会に参加し、楽しむことができました。

 

また、会場ではユースやジュニア、エリートだけでなく、マスタークラスにも多くの選手が集まり、それぞれの目標を持ってスタートラインに立っていました。 仕事や家庭などライフステージが変わっても、それぞれが自分自身の目標に向かって挑戦する。その姿は、とても印象的でした。

娘もレースに挑戦し、今度は応援する側に。親子でレースを楽しめた全日本選手権。

 

私自身も母となり、以前とは競技との向き合い方は変わりました。それでもエリートクラスで挑戦を続けながら、同じ大会でそれぞれの目標に向かって走る仲間たちの姿を見て、全日本選手権は順位や勝敗だけでなく、それぞれが自分の目標に向かって挑戦できる舞台でもあることを改めて感じました。

年齢やライフステージが変わっても、それぞれの目標に向かって挑戦できるのも全日本選手権の魅力。

 

競技者として多くの課題と収穫を得られたこと。そして、家族それぞれがこの大会に参加し、それぞれの目標や楽しみを見つけられたこと。 日本一を決める舞台だからこそ、真剣に挑戦する選手がいて、その姿を家族や仲間が応援する。そんな一人ひとりの挑戦が、この大会の魅力をつくっているのだと感じました。 それが、今年の全日本選手権で私が感じた「日本一を決める舞台、その先にある魅力」でした。
Ride With Me 末政実緒

【使用機材 】
バイク:SANTA CRUZ BLUR CC
タイヤ:MAXXIS REKON 29×2.25
ホイール:MAVIC CROSSMAX XLR
グリップ:ERGON GA2
サドル:ERGON SR Allroad Core Pro Carbon
チェーンルブ:FINISH LINE HALO WET Lubricant
ボトルケージ:TOPEAK Dualside Cage
ウェア:MAVIC ESSENTIAL JERSEY / BIB SHORTS
ヘルメット:MAVIC SYNCRO SL MIPS
シューズ:MAVIC COSMIC BOA
グローブ:FOX RACING FLEXAIR

【サポート】
ウインクレル株式会社
株式会社マルイ
マヴィックジャパン株式会社
株式会社ダートフリーク
Pro Shop YRS
Sports Aroma Conditioning
リラクゼーション&エステサロン Melia
DELSOL MTB Fighting Team
FICTION CYCLES

Photo: Hideyuki Suzuki

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