知っているようで実は知らない いまさら聞けないMTB基礎講座 第6回 〜MTBデビューのコツ編〜

すべてのマウンテンバイカーが一度は経験したことのある「デビューの日」。シティサイクル(いわゆるママチャリ)との違いに戸惑うこともあるでしょう。そこで今回は、デビューを控えている方に向けた注意点をいくつかご紹介。

シティサイクルとは異なるスポーツバイクの扱い方

読者のみなさまの中には、なんらかのきっかけでMTBに興味を抱き、予習をかねて弊誌を手に取った方もいらっしゃるのではないでしょうか?

特に、購入を検討しているMTBが初めてのスポーツバイクとなる場合、大きな期待とともに少なからず不安を抱えているはずです。

MTB専門ショップでは、車両の扱い方や注意点について、購入時や納車時に細かく説明してもらえるため、それほど心配する必要はありません。

しかし、MTBデビューを経験した方の中には「当日、思ったよりも覚えることが多くてパニクった」という話も……。心構えができているのとそうでないのは大違い。細かな操作方法などは現場で車両を見ながら、マンツーマンで教えてもらうのが一番ですが、事前に知っておいて損のない注意点はあります。

ここでは、気持ちよく安全にMTBデビューするためのコツについて、いくつか事例を上げながら紹介していきたいと思います。

 

シティサイクルとは勝手が異なるMTBならではの注意点とは!?

「たかが自転車、されどMTB」トラブルを未然に防ぐためにもあらかじめ知っておきたい注意点をユーザー目線でピックアップ。

 

POINT 1

納車の日はリュックを背負ってでかけよう!

納車時には書類や付属するパーツを渡されたり、小物を購入したりすることもあるため、走行の妨げになりやすいショルダーバッグは避け、背負えるリュック型のバッグで。

 

POINT 2

MTBのブレーキはよく利くので注意!

MTBでは大半の車両にディスクブレーキが装着されています。このディスクブレーキ、悪天候時にもしっかりと利くという絶大なメリットを誇りますが、シティサイクル感覚で力強くレバーを握ってしまうとガツンと利くため大変危険。レバー自体も人差し指1本、または人差し指と中指の2本で握る設計がなされています。残りの指でしっかりとハンドルのグリップを握り、慣れるまではレバーにかけた指でそっとやさしく操作するように心がけましょう。

 

POINT 3

サドルは安心して乗れる高さにセット

MTBを含むスポーツバイクは、効率よく足を回せるように設計されているため、サドルの高さは乗り手の体格に合わせた調整が必須です。しかし、適正な高さに合わせてしまうと、サドルに座った状態では両足が地面に着かなくなります。慣れてしまえば、その高さでも問題なく乗り降りできるようになりますが、慣れるまでは両足が地面に着くくらいの高さにサドルをセットしておくと安心です。スキルの向上に合わせて調整していきましょう。

 

POINT 4

変速操作は走りながらおこなう

シティサイクルの多くには内装式の変速システムが搭載されていますが、MTBを含むスポーツバイクの大半は外装式。内装式は足を止めた状態で変速操作をおこなうのに対して、外装式は足をまわしながら変速する仕組み。そのため「重たいギアのまま信号でストップし、止まった状態で変速」はNGです。次のスタートのことを考えて、停車前の減速時に2~3段くらい、あらかじめ軽めのギアに変速しておくとスマートに発進できます。

 

POINT 5

自転車は車道を走るのが基本!

シティサイクルは日本の道路交通法で定められた〈普通自転車〉に該当するため、指定されている歩道を通行できる場合があります。しかし、MTBの大半はハンドル幅が600ミリを超えているため、〈普通自転車〉には該当せず、標識に自転車のマークが記された歩道であっても、危険回避などの特別な状況を除き、通行することはできません。公道の移動では車道を走るのが大前提。安全最優先で車道の左端を気をつけて走行しましょう。

 

POINT 6

段差への進入角度は要注意

MTBに限った話ではありませんが、登り段差のある道路の斜め侵入はNG。確かにクッション性の高い太いタイヤを履いたMTBは路面の凹凸や段差に強い自転車ではありますが、公道走行ではなるべく転倒のリスクがある行為は避けるべきです。段差に対しては垂直に侵入するよう心がけましょう。

 

POINT 7

駐輪時の注意点

MTBを含むスポーツバイクは、スタンド非装着車両がほとんどです。駐輪時には壁や柵など、なんらかの構造物に立てかける必要が出てきますが、不用意に立てかけるとサスペンションフォークに傷をつけるなど、大切な機能を損傷しかねません。また、タイヤの太さから駐輪場が使用できない場合もあるので、普段使いする場合は、スタンドの装着も視野に入れてください。駐輪してよい場所、禁止エリアといった基本的なルールはしっかり守りましょう。

 

POINT 8

舗装路の下りコーナーは危険!?

舗装路でのスピードの出し過ぎは大変危険です。未舗装路では絶大なグリップ力を発揮するブロック付きのMTB用タイヤですが、舗装路では少しばかり事情が異なります。特に速度の出やすい下りのコーナリングでは、タイヤが路面を面で捉えていない構造&高さのあるブロックがよれることにより、不安定な状態に陥りやすくなるからです。

 

POINT 9

街中でもヘルメットを装着

意外にも舗装が荒れていたり、細かなゴミも多く落ちていたりする市街地の車道。クッション性の高い快適な乗り心地と異物が刺さることによるパンクのリスクが低いMTBは、市街地最強のスポーツバイクといえます。しかしながら、慢心はトラブルを呼び込む元。安全性を高めるためにもヘルメットの装着を推奨します。目指せ、模範マウンテンバイカー!

 

POINT 10

納車されてしばらくしたら必ずチェックを!

タイヤの空気圧はこまめに管理する

自分で管理するもよし、お店でチェックしてもらうもよし。自転車に本来の性能を期待するのであれば、最低でも月に1~2度はタイヤの空気圧をチェックすべし。これ絶対です!

各部のボルトの緩みをチェックする

各部品がボルトで固定されているMTBは、どれだけ納車時にきちんと整備されていたとしても、乗っている内に必ずどこかしら緩みやガタが現れます。定期的に購入店で点検を。

ワイヤーの初期伸びは必ず起こる

最近のMTBは構造上、変速ケーブルなどワイヤーに生じる初期伸びを納車整備の時点で解消することができません。納車されてしばらくしたら、必ずお店に点検をお願いしましょう。

 

納車時にクルマで出かける際の注意点

自家用車で納車に出かける場合は、車内にMTBを積載する際に注意が必要です。近年のMTBは車輪が29インチ化されていたり、車体が大型化していたり、狭いスペースへの収納が難しくなってきました。前輪を外す場合は、ブレーキにダミーパッドを挟んだり、ブレーキローターやペダルでクルマの内装やフレーム&フォークに傷をつけたりしないように、毛布や段ボール、専用のカバーなどを利用して養生するなど、クルマに積載するためのノウハウを知っておく必要があります。出かける前にお店に相談しておくと安心です。

 

超初心者におすすめ!シマノの「はじめてのスポーツ自転車」

スポーツバイクの魅力を親しみやすいキャラクターたちが分かりやすく解説してくれるコチラのサイト。

自転車の種類、そろえておきたいアイテムほか、脱シティサイクルを目指す入門者に必要な情報が凝縮されています!

はじめてのスポーツ自転車

 

イラスト:田中 斉

取材協力

タスサイクル
店長:福田さん

遊び方やテクニックのレクチャーからバイク選び&メンテナンス、カスタムについてのノウハウまで、MTBのことならなんでもおまかせ。マウンテンバイカーにとっての頼もしいサポーター。

TAS CYCLE

茨城県つくば市東新井38-6
tel 029-896-8253
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13:00~20:00(月〜土)
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