1台でさまざまなシチュエーションを楽しむことができるネストのトレイルバイク、それがトレイズプラス。コンパクトな日本のトレイルに合わせて設計された車体は、登りやすさと狭いシングルトラックでの機敏な操作性を実現。ヘッドアングルを極端に寝かせた海外設計の車体とは一線を画す、MTB本来の操る楽しさを追求したモデルに仕上げられている。
そのトレイズプラスが装備を一新して登場した。BOOST規格の前後スルーアクスル、120mmトラベルをのサスペンションフォーク、27.5+のセミファットなど、オフロードで安定した走行性能をもたらす基本スペックはそのまま、ニューモデルではサドル高を手元のレバーで自在にコントロールできるドロッパーポストを装備。下りステージにおける乗車姿勢の自由度を高めてきた。
新採用された装備はドロッパーポストだけではない。シマノのマイクロスプラインに対応するリアハブとすることで、ドライブトレインはM6100シリーズに一新。ロー側最大51Tの12速化を実現した。また、サスペンションフォークは従来のコイルスプリングタイプからエアスプリングタイプへ変更され、乗り手の体重に合わせたベストなセッティングを可能としている。
装備に関してこれほどのアップグレードを図りつつも、従来モデルとの価格差はわずか6600円。企業努力の賜物といえるが、コストダウンの影響を受けた部位は少なからず見受けられる。まず、サイドブラスト加工されていた従来型のフレームは通常のペイント仕様に変更。タイヤの重量も増している。しかしながらフレームの塗装は走行性能とは無縁である上、タイヤは消耗品かつ好みのアイテムへの交換を前提とするのなら、実質的なマイナス要素は皆無だ。
長く乗れるはじめのMTBとして、流行のジオメトリーを採用したフルサスバイクオーナーがスキルアップを図るためのハードテイルとして、多くのマウンテンバイカーにとって満足のいく価格とスペックを両立させた注目のモデルだ。
【ディテール】
NESTO TRAIZE PLUS
ネスト トレイズプラス
価格:14万9600円(税別)
サイズ(適応身長):14(150-165cm)、16(160-175cm)、18インチ(170-185cm)
カラー:ストーンベージュ
変速:1×12speed