弊誌スタッフのやってみたこと、試したことの実録レポート。「MTB日和」ならではの、バラエティに富んだトピックでお届けします。お茶のおともにでもしていただければ幸いでございます。
ベース車両:GT ZASKER CARBON ELITE
ペダリング性能を重視した結果、ハンドルの高さを抑える方向でカスタムされたザスカーカーボン。ならば、サドルも前乗りに適したアイテムに交換してみましょう! ということで、完成車に採用されているものと同ブランドからセレクト。
お股の圧力を軽減して深い前傾姿勢にも対応
MTBの場合、ロードバイクのようにカチッと同じ乗車姿勢を強いられることがないため、あまりお股の圧迫に関しては頓着していなかったのですが、このところステムを超下向きのアイテムに交換したり、ペダリング重視のポジションにカスタムしていたので、引き続き今回はサドルに手をつけることにしました。
実は完成車に採用されているファブリックのサドルがとても気に入っておりまして、サドルの交換は予定外でしたが、最近はお股の圧迫を軽減してくれるサドルを各社がリリースしていますし、どんな感じなのかいろいろとチェックしておりました。
どうやら流行はロードと同じく、先っぽのないショートタイプのようですが、アレの見た目にはまだ抵抗ありまして結果、完成車に純正採用されているファブリックのラインアップの中から、少しだけ攻撃的なアイテムをチョイスしてみました。その感触はいかに?
fabric LINE ELITE SHALLOW
レール素材:クロモリ
重量:248g(編集部実測)
サイズ:265×134mm
カラー:ブラック、ブルー、レッド、ホワイト
問:キャノンデール・ジャパン
https://fabric.cc/ja/
こちらは完成車に装着されていたファブリックのスクープスポーツシャロー。ロゴの色がフレームカラーに合わせてあるので、このザスカーカーボンエリート用? ファブリックのウェブサイトでは重量が360gと記載されていますが、実測したところ305gしかありませんでした。仕様が違う?
サドルの厚みが減ったせいか、見るからにシュッとした感じになりました。サドルの中央にはお股への圧力が掛からぬよう、しっかりと溝が切られています。こちらの重量もスペック上は250g ですが、実測では248g。奥ゆかしいというか、かなり印象がよいですよ、ファブリック!
IMPRESSION
いまさらですが、ここは声を大にして申し上げましょう。サドルで自転車の印象はすごーーーく変わります。体を起こし気味で乗るのであれば、ノーマルサドルの方がお尻にやさしい印象ですが、交換後の方が明らかに足を回しやすくなりました。
その分、乗り心地の方は……と書くつもりだったのですが、これは快適そのものです。どれぐらいサドルに体重を預けるかで印象は変わってくると思いますが、少なくとも本車両の現セットアップにおいては、デメリットが見つかりませんでした。
お股の圧迫については、長い登りでジワジワと差が出てきますから、舗装路でトレイルヘッドまでアプローチをかける下り系の方にも案外、よろしいのではないでしょうか?
編集 トライジェット
『MTB日和』vol.46(2021年5月発売)より抜粋