折りたたみ自転車のアドバンテージといえば、短時間かつ簡単にコンパクト化できる独自のメカニズム。室内へスマートに持ち込めるその機能を有効利用して、たまにはちょっと遠いところまで、自転車旅を満喫しに出かけませんか?
普通の輪行よりずっと簡単折りたたみ自転車の優位性
公共の交通機関に自転車を持ち込んで移動するという手段、それが輪行。競技やトレーニングを目的として自転車に乗っている人、走る距離を稼ぐことを目的としている人にとっては、あまり意味のない行為かもしれません。対して、折りたたみ自転車を愛車とする方の大半は、保管事情や携帯性、スタイルや折りたたみギミックが気に入って、折りたたみ自転車を選択したはず。その機能を最大限に有効利用できるのが輪行を介したサイクリングです。
小径車が主流である折りたたみ自転車ですから、長距離ライドではロードバイクのような大きな車輪の自転車と比べて、巡行スピードや乗り手の疲れにくさではやや劣ります。でも輪行となると大きなアドバンテージが得られます。輪行形態とするまでの手間も時間も大幅に減らすことができるので、面倒くささなど感じることなく、気軽に遠くまで出かけられます。
輪行のメリットとは
気持ちのいい場所だけをサイクリング
都市部は人の往来やクルマの交通量、信号のストップアンドゴーが多いため、サイクリングするにも何かと注意や気づかいが必要。輪行を利用して郊外へ出かければ、景色のいい場所で安全かつ気持ちよく走ることができます。
体力や時間を無駄に浪費する必要がない
遠方まで自走で向かうとなると相応の体力と時間が必要ですが、上手く輪行を活用すれば、ワンデーの自転車旅でも遠くまで出かけることができます。座席に座れる状況であれば、体を安めならが帰路につくことも可能です。
旅のプランやルートを自由に設定できる
クルマに自転車を積んで出かける場合、必ず駐車した場所に戻らなくてはなりませんが、公共の交通機関を利用する輪行なら、自走のスタート地点とゴール地点を別の駅に設定してもOK。より自由度の高い自転車旅を楽しめます。
交通機関によって異なる輪行上の注意点
鉄道
JR各社の場合、自転車を折りたたんで専用の袋に収納すれば、無料で車内に持ち込むことができる。基本的に通常の手回り品と同様の規制(縦、横、高さの合計が250cmまたは長さ200cm以内および重量は30kg以内)が適用され、多くの私鉄でも同様のルールが採用される。特急デッキや通路に置くことは禁止されており、座席付近でも置く場所に よっては乗務員への報告が必要だ。東海道・山陽・九州新幹線では、3辺合計が160cm以上250cm以内の手荷物は「特大荷物スペースつき座席」の事前予約が必要となるが、自転車は対象外。ただし、折りたたんでも座席の足元に置けないサイズの自転車は、こちらを予約しておくことをおすすめする。
船
東海汽船の場合、大型客船では受託手荷物として預かってもらえる(輪行袋入りは片道500円、非収納状態は1500円)。ジェット船では受託手荷物の取り扱いはないが、輪行袋に収納した状態かつ3辺の合計が120cm以内かつ重量20kg以内であれば、手荷物として無料で持ち込みが可能だ(規定サイズを超える場合は1000円)。東京都観光汽船の場合、3辺の合計が200cm以内かつ重量30kg以内であれば、輪行袋に収納した状態で船へ無料で持ち込むことができる。また、船によっては特殊手荷物料金(乗船航路の大人乗車券の半額)を支払うことで、輪行袋に入れていない状態で乗船可能なケースもある。原則として 船内に余裕のあることが前提だ。
飛行機
日本航空と全日空(どちらも国内線)の場合、受託手荷物として預けることが可能(折りたたみまたは分解した状態で輪行袋に収納していることが前提)。通常の手荷物と同じ無料手荷物許容量(3辺の和が203cm以下、ひとつあたりの重量は20kgまで)が適用されるので、それを超える場合には超過料金が発生する。当然のことながら、客室へ持ち込むことはできない。国際線の場合は、対応や超過料金の金額ほか、行き先や便、時期によっても異なってくるため、運行会社への事前問い合わせが必須。また、海外の空港では、荷物の扱い方が日本国内の空港ほど丁寧ではないことが多いため、自転車の破損を防ぐためにも厳重な梱包が欠かせない。
バス
都市部の路線バスでは、基本的に車内への自転車の持ち込みは禁止されているが、高速バスを含む長距離バスの場合、荷室に余裕がある場合に限り、専用の袋に収納した自転車を預かってもらえる運行会社もある。WILLER EXPRESSでは「自転車積み込みプラン」が用意されており、事前予約しておけば自転車1台につき1500円の追加料金にて、積み込みが可能となる(3辺の合計が250cm以内かつ重量30kg以内、専用の袋へ車体が完全に収納されていることが前提)。また、ローカル路線では、自転車を専用の袋に収納した状態なら、手荷物として車内へ持ち込めることも。混雑状況によっても対応が異なるため、運行会社への確認は必須。
鉄道輪行する上でのマナー
×駅が混雑する時間帯での輪行は控える
他人に迷惑をかける行為は絶対にNG。駅に到着したら、自転車を折りたたむ作業は通行の邪魔にならない、人通りの少ない場所でおこないましょう。早朝など、駅や車内が空いている時間の利用がベスト。または利用者が少なめの路線や駅まで、少しだけ自走で移動するのも手。
×専用の袋に車体が完全に収まるように収納
列車の車内へ自転車を持ち込む場合、必ず専用の袋へ完全に車体を収めた状態でなくてはなりません(サイクルトレイン等の自転車の持ち込みを前提とした列車を除く)。ビニールのゴミ袋を利用するなどもってのほか。ルール云々以前に、周囲の人に対する安全を配慮しましょう。
×乗客の多い車両への乗車はなるべく避ける
通勤時間帯に自転車を担いで車内に乗り込むのは迷惑かつ困難です。混雑する時間帯ではなくても、できるだけ空いている車両を探して乗車しましょう。大きなサイズの自転車であれば先頭&最後尾へ。数人で利用する場合は、乗車する車両を分散させるなど、工夫が必要です。
輪行にまつわるテクニック&コツ
折りたたみ&収納作業は事前に練習
特に輪行初心者の場合、折りたたみ&収納作業を事前に練習しておきましょう。ぶっつけ本番はトラブルの元。実際に「折りたたみ手順がわからなくなって車体の一部を破損した」「輪行袋にうまく収まらずに電車に乗り遅れた」という方もいるようです。旅には気持ちのゆとりも欠かせません。
歩きやすい&疲れにくい担ぎ方で
輪行袋を肩で担ぐ人、手で車体の一部をつかむ人、さまざまな輪行のスタイルがありますが、各車両には必ずバランスを保ちやすく、重さを感じにくくさせるポイントが存在します。このポイントさえ見つけてしまえば歩きやすさは格段にアップ。体力面の負担が軽減されるため、輪行が快適になります。
折りたたみ自転車の優位性を活かす
ロードバイクやMTBの輪行では、分解してもサイズが大きいため、先頭車両や最後尾に乗り込むのが一般的。対する折りたたみ自転車には、両足の間に挟めるコンパクトなモデル、体の前で抱えられる縦型にたたむモデルも存在します。車内が混雑していなければ、必ずしもホームの端まで歩かなくてもOKです。
時間に余裕を持って行動するべし
公共の交通機関は鉄道であれ飛行機であれ、運行時間が決まっています。乗り遅れるようなことがあっては、せっかくのプランが台無し。また、慌てて折りたたみや収納作業をすると車体のトラブルや怪我の元になることも。収納作業が終わったら外したペダル等、忘れ物がないかチェックを!
広めの改札口やエレベーターを使う
駅によっては広めの改札口が用意されているところも。肩から自転車を下げている場合、改札口に自転車がぶつからないよう、十分に注意して通行してください。また、エレベーターが設置された駅では、それらの利用も有効です。もちろん、ほかにエレベーターを待っている方が優先です。
みんなの“折輪行”エピソード
折りたたみ自転車で輪行を楽しんでいる方々の楽しみ方や失敗談をSNSで大募集。すてきなエピソードの一部をご紹介します!
岐阜県 次郎柿さん
CarryMe
★折輪行のここがいい!
ロードなどと比べると重いかもしれないけれど、とにかくコンパクトになるので、電車でそれほど周囲に気を遣わないで済みます。
輪行頻度 月に1~数回ほど
輪行先での走行距離 10km~30km未満
★折輪行「やっちまったー」エピソード
数年前の2月のことです。その頃は愛知県の西三河に住んでいました。自転車仲間と走るために輪行で名古屋駅まで。そこから名古屋港→桑名→名古屋駅と走り、仲間たちと居酒屋へ(出先で飲めるのは、輪行の特権!)。終電時間になり、皆と別れ自転車を抱えてホームへダッシュ!なんとか終電に間に合い、ほっとして座っていました。疲れと酔いで、そのままウトウト。しばらくして目が覚めると『次は○○~』と聞いたことのない駅名。あれ?スマホを取り出して現在地を確認すると、知多半島の端っこでした……。焦って降りるも、周囲は街灯すら疎らな田舎。宿泊施設もコンビニもありません。終電です。バスなんて走っているわけがありません。タクシーを呼ぶお金もありません。……歩くか……。結局約40~50kmの道のりを、自転車を押しながら朝までかけて歩いて帰りました。真冬で寒さがシャレにならず、帰宅した頃には爪先が凍傷 になりかけて麻痺状態でしたが、無事に(?)終わってしまえば、いい思い出です。
折輪行エピソード
中山道巡りをしています。輪行で宿場町の最寄り駅まで行き、そこからポタりながら次の宿場町へ向かいます。時間や体力と相談しつつ宿場町最寄りの駅から輪行で帰宅し、次回、また輪行で続きを再開。何度も繰り返し、現在37番目福島宿~52番目鵜沼宿まで踏破しました。『たったそれだけ?』と思われるかもしれませんが、この地域の中山道はほぼ山間で、登山道や獣道のような林道を進まないといけないのです。アップダウンも激しく、ほぼ抱え歩きという区間も珍しくありません。わずか5km程度で体力が尽きることも……。
東京都 たびりんぐさん
DAHON VYBE
★折輪行のここがいい!
ロードバイクに比べてコンパクトになるので、輪行時の自転車置き場に困ることがありません。自転車の展開や収納も短時間で簡単にできるので、輪行のハードルが低い。おかげで駅から遠い目的地でも気軽に行けるようになりました。
輪行頻度 週1回ほど
輪行先での走行距離 50km ~ 100km 未満
★折輪行「やっちまったー」エピソード
ぎりぎりに駅に着いて輪行の準備中に発車時間が過ぎて乗り遅れた。
折輪行エピソード
九州の大分から熊本まで、様々な乗り物で輪行してサイクリングしました。家から羽田空港まで36kmほど自走して飛行機輪行し、大分空港へ。初日は別府の温泉を堪能して湯布院へ。翌日はやまなみハイウェイを走って阿蘇へ。3日目は、運よく火山活動が穏やかだった阿蘇山火口まで自走し、熊本県の立野駅へ。ここから鉄道で輪行し大分に戻り、フェリーで輪行して神戸へ移動。最終日は普通列車を乗り継いで東京まで帰るという、充実した輪行旅でした。やまなみハイウェイや阿蘇山は雄大な山岳風景を見て走れるし、見どころも多くて素晴らしいサイクリングコースでした。
新潟県 イガランダーさん
CAPTAINSTAG AL-FDB141 リライト
★折輪行のここがいい!
折りたためて小さくできること(重要)、かわいい(極小径ほど)、ロードバイク等に比べて気軽。
輪行頻度 年に数回ほど
輪行先での走行距離 10km ~ 30km 未満
★折輪行「やっちまったー」エピソード
酒場まで折りたたみ自転車で向かい、帰りは輪行という楽しみ方をしています。失敗談は、お酒を楽しみすぎて折りたたむ時間を考慮できなかったこと………(何度もあり)。大急ぎで輪行袋に入れるも、目の前で発車する電車を見送るあの切なさ……。酔いも一気にさめてしまいます。まあ自業自得なのですが(笑)。
折輪行エピソード
自転車を購入してすぐに、新潟県糸魚川市にある久比岐自転車歩行者道を走ったことです。鉄道の廃線跡を歩道化した道ですが、景色もよく、安全に100km走ることができました♪
千葉県 かわうそなな悟さん
DAHON route
★折輪行のここがいい!
月並みですが、旅の自由度が広がる点です。乗り慣れた自分の自転車(これが重要。レンタサイクルではなく)をいろんな場所に連れ出して、機動力とほどよい移動速度をどこでも活かせるということは、旅をこんなにも楽しくしてくれるのか!と、ホントに感動しました。
輪行頻度 月に1~数回ほど
輪行先での走行距離 30km~50km
折輪行エピソード
旅先で地元の方と話すことは旅の楽しみのひとつですが、私は人見知りで………。でも、折りたたみ自転車でふらふらしていると「あら、小っちゃい自転車でどこから来たの?」と声を掛けられやすい(笑)。これをきっかけに地元のおいしいお店や穴場見どころを聞けたり、お土産をもらったり。折りたたみ自転車は、旅のコミュニケーションツールです。
茨城県 まあくんさん
RENAULT LIGHT 10
★折輪行のここがいい!
軽自動車にも積載が容易で、複数台載せられるところ。
輪行頻度 2 ~ 3 カ月に1 回ほど
輪行先での走行距離 30km ~ 50km 未満
★折輪行「やっちまったー」エピソード
買ったばかりの頃、ブレーキワイヤーとハンドル等が複雑に絡み合って知恵の輪みたいになり、展開するのに苦労しました。
折輪行エピソード
妻はサイクリングをしないので、私がサイクリングをしていると、どうしても一緒の時間がなくなりがちなのですが、“マイカー輪行”でそれを解消できます。例えば、サイクリングの目的地をグルメスポットにして、そこで待ち合わせして美味しい料理を食べて、帰りは折りたたみ自転車を妻のクルマに乗せて一緒に帰るなど。以前、水戸市に住んでいた時は、那珂湊、阿字ヶ浦のシーサイドルート経由で道の駅日立おさかなセンターで待ち合わせして、海鮮網焼きを食べました。満腹になるまで食べて、クルマで悠々帰るのも悪くないです。俗に言う輪行は、公共交通網が発達している都市部において行われるものという印象ですが、“マイカー輪行”はどこでも可能ですし、サポートしてくれる家族と過ごす時間も確保できるという意味で、人つのサイクリング文化になるのではないかと思います。
東京都 こばさん
iruka
輪行頻度 月に1 ~数回ほど
輪行先での走行距離 10km ~ 30km 未満
折輪行エピソード
駅構内での転がし輪行について、私の認識と経験を記載します。自転車は列車内のみならず駅構内においても袋に完全に収納しなければいけない=駅構内の転がし輪行はできないと理解しているサイクリストが多く、実際に転がし輪行をやめるよう駅係員から注意されることがあります。しかし、鉄道各社の旅客営業規則には「自転車にあっては、解体して専用の袋に収納したもの又は折りたたみ式自転車であって、折りたたんで専用の袋に収納したもの」を『車内に』持ち込むことができるとの記述しかなく、駅構内での取り扱いについて明文化されたルールはありません。ですので、私は駅構内で転がし輪行をしているときに駅員からやめるよう言われたとしても、それは「規則に基づく命令」ではなく「要請」であると理解して「基準を満たす輪行袋を所持しており、列車内には輪行袋に収納して持ち込むことを約束するので、駅構内を転がして運ぶことを許可してほしい」と逆に要請し、かなりの確率で許可されてきました(駅係員は鉄道営業法その他で他の旅客の安全のために利用者に列車外や駅構外への退去を命じる権限がありますから、ダメだと言われたら引き下がります。ただ、旅客営業規則を正確に理解していない駅係員が多いとも感じます)。もっとも、現在使っているiruCoverは底面が開く以外は車体が完全に隠れるため、iruCover入手後は一度も注意を受けたことはありません。
人気車種4台の折りたたみ時間を比較
折りたたみ自転車ファンの聖地としてその名を馳せる自転車店、和田サイクル。1990年代中頃から巻き起こったフォールディングバイクブームの牽引役としても知られています。取り扱いブランドは数多く、主要な折りたたみ自転車すべてを取り扱っていると言っても過言ではありません。そこで今回は、人気車種4台の折りたたみに必要な時間を計測するため、日々さまざまな車種に触れているプロフェッショナル、和田サイクルの西久保さんに協力を依頼。やらせなしの〈ファーストテイク〉で得られた結果を掲載させて頂きます。あくまで愛車選びのための目安として、参考にしていただければ幸いです。
取材協力
和田サイクル
東京都杉並区桃井4-1-1
tel 03-3399-3741
営業時間:11:00 ~ 19:00
定休日:火・水曜日
https://www.wadacycle.jp/
BROMPTON C Line Utility
ブロンプトン Cラインユーティリティ
ブロンプトン伝統の内装3段変速を搭載したスタンダードな仕様。都市部の移動にマッチする。
計測タイム
10.5秒
価格:23万1000円~(税込)
重量:11.8kg
折りたたみサイズ:W565×H645×D270mm
問:BROMPTON JAPAN
https://jp.brompton.com/
DAHON K3
ダホン K3
3段変速を装備しながら車体重量7kg台をマークしたコンパクトフォールディングの理想形。
計測タイム
12.7秒
価格:10万5600円(税込)
重量:7.8kg
折りたたみサイズ:W650×H590×D280mm
問:アキボウ
https://www.dahon.jp/
Pacific Cycles birdy Standard
パシフィックサイクルズ バーディースタンダード
歴代バーディーのアイデンティティを受け継ぎながら各部を再構築したスタンダード仕様。
計測タイム
10.0秒
価格:28万6000円~(税込)
重量:10.9kg
折りたたみサイズ:W720×H600×D340mm
問:パシフィックサイクルズジャパン
https://pacific-cycles-japan.com/
Pacific Cycles CarryMe
パシフィックサイクルズ キャリーミー
折りたたんだ状態の占有床面積はA4用紙に収まるほど。ユニークなスタイルの極小径モデル。
計測タイム
13.3秒
価格:12万6500円~(税込)
重量:8.6kg/9.1kg
折りたたみサイズ:W320×H1000×D250mm
問:パシフィックサイクルズジャパン
https://pacific-cycles-japan.com/
ちなみにロードバイクの場合は……
計測タイム
約60秒(使用するアイテムによって数秒の誤差アリ)
ロードバイクの場合、コンパクトな収納形態とするためには前後輪を外す必要があり、なおかつエンドの保護パーツの装着、ベルトにてホイールをフレームへ固定しなくてはならない。何かと手間が掛かる上、手が汚れやすいというデメリットも。輪行を前提とするのであれば、折りたたみ自転車に大きなアドバンテージがある。
弊誌編集スタッフの輪行スタイルをチェック
ちょっとした工夫次第で輪行のストレスは大幅減
何事にも慣れが肝心。輪行だって繰り返している内に、折りたたみから袋への収納まで、流れるような作業でスムーズにおこなえるようになります。ここでは仕事からプライベートまで、日常的に輪行にて移動している弊誌スタッフの愛車選び&輪行スタイルをご紹介します。
輪行用の愛車として選んだのはダホンのダヴプラス。理由は簡単「なるべく軽いモデルが欲しい。軽ければ登りも楽なので変速もいらん!むしろトラブルが少なそうでいい」という割り切り方です。登場した直後に購入しているので、かれこれ4年以上は使用している感じでしょうか?数えているわけではありませんが、輪行回数は200回を超えているはず。「わざわざ輪行のために準備がめんどくさい」と、いつ何時も輪行できるような仕様としています。
ハンドルポストに取り付けたポーチ(本来はトップチューブバッグとして使用するもの)には、パンク修理キットや鍵を、サドルバッグには輪行袋を丸めて突っ込んでいます。おかげで乗り手は、雨がポツリときたら輪行、強い風が吹いたら輪行、疲れたと感じたら輪行……わずか10キロ程度の移動距離でもがんばらずに輪行する、残念サイクリストに仕上がっています。
DAHON Dove Plus
ダホン ダヴプラス
走行状態から輪行可能状態(折りたたみ~袋へ収納完了)まで急げば30秒、のんびり作業しても1分は掛かりません。袋に収納した状態の見た目はこの通りブカブカ。見栄えはイマイチですが、ニッカポッカ的な役割(安全面で)も果たしています。袋はトートタイプなので、ストラップを車体に固定する必要もなく、迅速に輪行スタイルへ移行できます。これも車体が軽いが故に可能となる仕様であります。
軽~い折りたたみ自転車で輪行がもっとラクラク! U-10 CATALOG
コンパクトにまとめられる折りたたみ自転車ですが、小さくても意外と重量があるものも。そこで、折りたたみ自転車の中でも軽量と言われる10kg未満のモデルをピックアップしてご紹介。輪行がぐっとラクになること間違いなし!
5LINKS
5LINKS2 161
ファイブリンクス ファイブリンクス2 161
9.3kg(スタンドを除く)
価格:8万5800円(税込)
立ったまま折りたため、列車にも持ち込みやすい。シンプルなシングルスピード仕様。
●フレーム:アルミ ●タイヤサイズ:16×1.25 ●変速:1×1speed ●カラー:ミルク(アイボリーホワイト) ●折りたたみサイズ:W400×H1020×D340mm
問:ファイブリンクス
https://5links.jp/
BROMPTON
P Line Urban
ブロンプトン Pラインアーバン
9.99kg ~
価格:39万6000円~(税込)
フロントフォーク、リアフレーム等にチタン素材を採用。新開発の外装4 段変速を搭載。
●フレーム:スチール&チタン ●タイヤサイズ:16×1.35 ●変速:1×4speed ●カラー:ミッドナイトブラック、ストームグレー ●折りたたみサイズ:W585×H645×D270mm
問:BROMPTON JAPAN
https://jp.brompton.com/
CARACLE
CARACLE-S rev.4.1 SPORT
カラクル カラクルS リビジョン4.1 スポーツ
約9.6kg(ペダル除く)
価格:18万9200円(税込)
走行性能を犠牲にしない20インチながら、スーツケースに収納できる超コンパクト設計。前傾姿勢がとりやすいショートハンドルポストを採用。
●フレーム:アルミ ●タイヤサイズ:20×1.25●変速:1×10speed ●カラー:ホワイト、ガンメタリック、オレンジ ●折りたたみサイズ:W470×H650×D330mm
問:テック・ワン
http://www.caracle.co.jp/
CARACLE
CARACLE-COZ DB rev.0 105
カラクル カラクルコージーディスクブレーキ リビジョン 0 105
約 7.9kg
価格:34万1000円(税込)
ロードバイクに迫る走行性能を誇るカーボンモデル。各部に最新規格を採用する。
●フレーム:カーボン ●タイヤサイズ:20×1 1/8 ●変速:2×11speed ●カラー:マットブラック ●折りたたみサイズ:W885×H710×D330mm
問:テック・ワン
http://www.caracle.co.jp/
DAHON
Dove Plus
ダホン ダヴプラス
6.97kg
価格:9万2100円(税込)
14インチ&シングルスピード仕様でシンプルに仕上げたダホン史上最軽量モデル。
●フレーム:アルミ ●タイヤサイズ:14×1.35 ●変速:1×1speed ●カラー:ポリッシュ、アイビー ●折りたたみサイズ:W620×H560×D300mm
問:アキボウ
https://www.dahon.jp/
DAHON
K3
ダホンK3
7.8kg
価格:10万5600円(税込)
3段変速を搭載しながら車体重量7キロ台を実現。高い走行性と携行性を両立する。
●フレーム:アルミ ●タイヤサイズ:14×1.35 ●変速:1×3speed ●カラー:ガンメタル×ブラック、レッド×マットブラック、シルバー×ブラック、シャンパン×ブラック ●折りたたみサイズ:W650×H590×D280mm
問:アキボウ
https://www.dahon.jp/
Pacific cycles
CarryMe
パシフィックサイクルズ キャリーミー
8.6kg
価格:12 万6500 円(税込)
個性的なシルエットの極小径車。折りたたみ状態での占有床面積はA4用紙ほど。
●フレーム:アルミ ●タイヤサイズ:8×1 1/4 ●変速:1×1speed ●カラー:マットオリーブグリーン、オレンジ、ルナグレイソリッド、ブルー、イエロー、レッド、グリーン、ホワイト ●折りたたみサイズ:W320×H1000×D250mm
問:パシフィックサイクルズジャパン
https://pacific-cycles-japan.com/
Pacific cycles
birdy Air
パシフィックサイクルズ バーディーエア
9.87kg(ペダル除く)
価格:25 万3000 円~(税込)
軽量パーツを採用することで走りと快適性を犠牲にすることなく軽量な車体を実現。輪行時の扱いやすさに貢献するキャリパーブレーキを装備する。
●フレーム:アルミ ●タイヤサイズ:18 ×1.25 ●変速:1×9speed ●カラー:インクブラック、マーキュリーグレー、ウイスキーブラウン×マットブラック ●折りたたみサイズ:W720×H600×D340mm
問:パシフィックサイクルズジャパン
https://pacific-cycles-japan.com/
RENAULT
ULTRA LIGHT7 TRY163
ルノー ウルトラライト 7 トライ163
約7.9kg(ペダル、スタンドを除く)
価格:10 万9148 円(税込)
高さ調整機能付きアルミハンドルステムやCNC削り出しチェーンリング&ブレーキを装備。3段変速ながら8キロを切る軽量な車体を実現した。
●フレーム:アルミ ●タイヤサイズ:16×1.5 ●変速:1×3speed ●カラー:グラスブラック、メタリックレッド ●折りたたみサイズ:W700×H570×D370mm
問:ジック
http://www.gic-bike.com/
RENAULT
PLATINUM MACH8
ルノー プラチナマッハ8
約8.9kg(ペダル、スタンドを除く)
価格:9万2400円(税込)
451サイズの20インチホイールを採用し9段変速を搭載。高速巡航性を高めた。
●フレーム:アルミ ●タイヤサイズ:20×1 1/8 ●変速:1×9speed ●カラー:グラスブラック、メタリックシルバー ●折りたたみサイズ:W850×H620×D380mm
問:ジック
http://www.gic-bike.com/
SAVANE
Carbon FDB 140S
サヴァーン カーボン FDB 140S
約6.8kg
価格:12万7050円(税込)
ヒンジ部にアルミ鍛造ジョイントを採用したカーボンバイク。すっきりとしたフォルムが魅力。
●フレーム:カーボン ●タイヤサイズ:14×1.35 ●変速:1×1speed ●カラー:ブラック ●折りたたみサイズ:W600×H600×D380mm
問:ジック
http://www.gic-bike.com/
Trisports
Carbon Light Folding Bike
トラスポーツ カーボンライトフォールディングバイク
7.5kg
価格:7万4800円(税込)
ベルトドライブを採用したカーボンモデル。前後の車輪を重ねる折りたたみ方が特徴。
●フレーム:カーボン ●タイヤサイズ:16×1.75 ●変速:1×1speed ●カラー:ディープグレー ●折りたたみサイズ:W620×H820×D190mm
問:トライスポーツ
https://www.trisports.jp/
Tyrell
FXα タイレル FX アルファ
タイレル FX アルファ
9.5kg(ペダルを除く)
価格:22万1500円(税込)
高い走行性能を備えるロングセラー・FXの性能はそのままに価格を抑えたモデル。
●フレーム:アルミ ●タイヤサイズ:20×1.10 ●変速:1×9speed ●カラー:黒鉄スパークマット×ブラック、サンセットオレンジ×ガンメタリック、ターコイズブルー×ダークグレーメタリック、イタリアンレッド×マットブラック
問:アイヴエモーション
http://www.tyrellbike.com