【サーモボトル主要8モデル 】サイクリングでの使い勝手を検証してみた

寒い季節のサイクリングの休憩時にいただきたいのが、カラダがほんわかあったまるコーヒーやカップ麺。でも、公園等は火気厳禁でアウトドア用のストーブはNG……。そこで使いたいのがお湯を温かいまま持ち運べるサーモボトル。でも、本当にあたたかいままなのか? ボトルケージに入るのか? 等々、サイクリングでの使い勝手を検証してみた!

お気に入りのサーモボトル を見つけて「自転車+コーヒー」を楽しみましょう!

容量500ml前後の評判の8モデル・特長&SPEC

モンベル/アルパイン サーモボトル 0.5L

価格:3850円(税込) 容量:500ml
サイズ:直径∅7×高さ 24cm 重量:265g
問:モンベル・カスタマー・サービス
tel 06-6536-5740

アルパインの名が冠された登山用のサーモボトル。人気、保温力はサーモスの「山専用ボトル」と二分する銘品。注ぎ口は、保温力の高いコップ+内栓タイプを採用。別売の直飲みタイプに変更すれば、1本で2通りの使い方もできる。価格も魅力で、コスパの高さはさすがモンベル!

サーモス/ステンレスボトル/FFX-501

価格:6050円(税込) 容量:500ml
サイズ:直径約∅7×高さ 23.5cm 重量:約280g
問:サーモスお客様相談室
tel 0570-066966

山での厳しい条件に対応。登山者から定評のあるサーモボトル。気温が低くても湯温をキープする高い保温力と、シリコーン製ラバーをボディー、底部に配し、グリップ性を高め、落としても衝撃を和らげる仕様。それでいて重量は約280gと軽く、「山専用ボトル」と称される高機能さが特長だ。

クリーンカンティーン/クラシックインスレート 20oz

価格:4400円(税込) 容量:592ml
サイズ:直径∅7.3×高さ 26.2cm 重量:349g
問:エイアンドエフ
tel 03-3209-7575

環境、カラダにやさしいステンレス製のボトルメーカーとして2004年に米カリフォルニアで創業。方向性とシンプルなデザインで、日本でもアウトドア好きの間で瞬く間に人気に! これは592mlと容量十分、スリムなボディーでカラーも豊富。新しい
キャップはループ付きで持ち運びやすい。

スタンレー/真空スイッチバックⅡ 0.47L

価格:4180円(税込) 容量:470ml
サイズ:直径∅7.1×高さ 23.4cm 重量:336g
問:ビッグウイング
tel 06-6167-3005

真空スチールボトルの原型をつくった同社。無骨なデザインと使い勝手を考えた機能性を両立。このボトルは、片手で飲めるプッシュ式携帯マグタイプ。大型のハンドルが持ち運びやすく、キャップを外せば内径約6cmの本体にアクセスでき、湯を注ぎやすい。日常使いにぴったりの使い勝手だ。

シグ/ホット&コールド ワン ブラッシュド 0.5L

価格:4730円(税込) 容量:500ml
サイズ:直径∅6.9×高さ 26.5 cm 重量:325g
問:スター商事
tel 03-3805-2651

ヨーロッパを代表するスイスのボトルメーカー『シグ』。環境に配慮されたエコボトルとしての評価は高く、世界50カ国以上で販売されている。ステンレス製真空2重構造のこのボトルは、片手で開けられるボタン、シンプルなデザインで、ドイツ版グッドデザイン賞を受賞している。

モッシュ/ボトル 450ml

価格:3080円(税込) 容量:450ml
サイズ:直径∅6.8×高さ 20.1cm 重量:230g
問:ドウシシャ
tel 03-3474-6804

懐かしいのに新しい、「一味違う」カタチを追求したステンレスボトルのブランド。これはカラーがホワイトということもあって牛乳瓶のような雰囲気だけれど、そんなソフトな見た目に反して保温力、使い勝手はしっかりめ。軽量コンパクトな本体は、アウトドアで役立ちそうだ。

レボマックス/REVOMAX2 20oz

価格:5060円(税込) 容量:592ml
サイズ:直径∅7.5×高さ 27.0cm 重量:349g
問:コレド
tel 03-5643-9277

コップやフタを回して開けるのが当たり前のサーモボトルにあって、キャップに付いている3つのボタンを同時にプッシュするだけ、片手で1秒オープン可能なボトル! 閉める際はフックを指で引き上げるだけで、こちらも1秒。炭酸飲料も入れられ、現在もっとも話題のサーモボトルだ。

ハイドロフラスク/20 oz Flex Sip

価格:5280円(税込) 容量:591ml
サイズ:直径∅7.4×高さ 23.6 cm 重量:382g
問:アルコインターナショナル
tel 06-6563-7346

やわらかな丸みを感じるデザインと、カラフルさで人気の米オレゴン州発の真空ボトルブランド。手に取りやすいフタ部分のフックが使いやすい。上部のキャップを90度回転させると、中の飲み物を直飲みできるタイプ。アウトドアはもちろん、仕事のデスクまわりで使っても違和感ない。

 

ボトルの握りやすさ、取り出しやすさ

すべてステンレス製の真空ボトルながら、本体の太さ、表面加工、フタ部分のフックの形状によって、握りやすさ、取り出しやすさはかなり違う! どんな仕様かチェックしよう。

モンベル/アルパイン サーモボトル 0.5L

本体はツルッとしているが、フタの樹脂部分、本体上下にシリコーンラバーが備わる。どう持つかに慣れたら、安心感あり。

サーモス/ステンレスボトル/FFX-501

フタの4方向の溝、本体上部と下部のシリコーンラバーによって、滑らかな本体表面ながら、指を掛ける部分多数。意外と持ちやすい。

クリーンカンティーン/クラシックインスレート 20oz

本体表面にザラ付きのある加工が施され、直径7.3cmという太さを感じさせない持ちやすさがある。フタのフックは取り出しやすい。

スタンレー/真空スイッチバックⅡ 0.47L

フタ部分の大きなU字型のフックが特長。指を掛けやすく、持ち運びがラク。本体表面は手に馴染む加工が施されている。

シグ/ホット&コールドワン ブラッシュド 0.5L

滑りやすく見えるボトル本体は、加工が施されている訳ではないが、ツルツルではない。フタ上部のフックも指を掛けやすい。

モッシュ/ボトル 450ml

本体表面は滑らかで、指が掛かるところはないが本体はコンパクトなサイズ感で手に収まりやすい。軽さもあって持ちやすい。

レボマックス/REVOMAX2 20oz

やや重さを感じるが、本体表面はザラりとした加工が施され、指に掛かる。フタのフックは穴が小さめで、しっかり指を通す必要あり。

ハイドロフラスク/20 oz Flex Sip

ソフトな樹脂製のフタ上部のストラップは、指の馴染みがよく持ち運びやすい。本体表面は細かなザラ付きのある特殊加工で、収まりよし!

 

注ぎ口&飲み口は、ボトルの個性が見えるところ

ボトル選びの最大のポイントは、注ぎ口、飲み口の形状だ。カップ+中栓タイプか、直飲みタイプに分かれる。直飲みタイプはアクセスのよさも確認しよう。

モンベル/アルパイン サーモボトル 0.5L

カップ+中栓タイプで、カップは3/4回転で外せ、中栓は約150度回転で飲料を出せる。開口部の直径は実測4.4cm。やや細めだ。

サーモス/ステンレスボトル/FFX-501

カップ+中栓タイプで、カップは3/4回転で外せ、中栓は150度回転で空気が抜け、180度で湯が出る。開口部は実測4cmと細い。

クリーンカンティーン/クラシックインスレート 20oz

直飲みのスクリューフタタイプ。180度回転で空気が抜け、360度で外れる。フックを持った方が開けやすい。開口部径は4.5cm。

スタンレー/真空スイッチバックⅡ 0.47L

ワンプッシュの直飲みタイプ。飲み口にはカバー装備。飲み口を開くボタンはやや重い。開口部径は6.4cmと広く、湯を注ぎやすい。

シグ/ホット&コールドワン ブラッシュド 0.5L 

ロックボタンを上げて、ボタンを押すとフタが跳ね上がり飲み口が出てくる。飲み口の向きは変えられる。開口部径は実測4.6cm。

モッシュ/ボトル 450ml

直飲みのスクリューフタタイプ。1回転でフタは外れる。フタのサイドにラバーがあり、開けやすさを補助。開口部径は実測3.6cm。かなり細い。

レボマックス/REVOMAX2 20oz

フタのサイド2箇所、フック下の1箇所の白いボタンを同時に押すと開く。同時に押さないと開かない。開口部径は実測4.5cm

ハイドロフラスク/20 oz Flex Sip

直飲みのスクリュータイプだが、フタが上下2層になっていて、上部を90度回転すると飲み口が開き、分解も可能。開口部径は実測5.2cm。

 

ボトルケージのフィット感は、どれがいい?

定番ボトルケージのミノウラ/Dura-Cage AB100-4.5に各ボトルをセットして、フィット感を確認してみた。ちなみにケージは直径7.3cmに合わせて設計されたもの。

モンベル/アルパイン サーモボトル 0.5L

直径7cmの本体下部にラバーが備わり、それがケージを滑るように出し入れさせる。またグラつきも抑制し、相性はかなりいい!

サーモス/ステンレスボトル/FFX-501

シリコーンラバーに守られた本体は、ケージにジャスト過ぎる感じ。スゥーっとは滑らず、やや引っ掛かりが大きい。走行中の固定感は◎。

クリーンカンティーン/クラシックインスレート 20oz

長めの本体は出し入れがしにくいかと想像したが、実際には細身が幸いして問題なし。しかし走行中にややガタが出る印象だ。

スタンレー/真空スイッチバックⅡ 0.47L

上部フックを持つと出し入れがしやすい。直径7.1cmだがジャストフィットで、ガタつきなし。出し入れ時に白いカラーはスレ跡が残る。

シグ/ホット&コールドワン ブラッシュド 0.5L

本体直径6.9cmながら、素材の相性なのか、滑りが悪い。ケージを指で開いて出し入れする必要あり。走行中の取り出しは難しい。

モッシュ/ボトル 450ml

滑るように出し入れができ、固定感もある。白色でもスレ等は出なかった。ケージに収めると、クラシカルな雰囲気を演出してくれる。

レボマックス/REVOMAX2 20oz

直径7.5cmの本体だが、やや太さを感じながらも入る。固定感があり、取り出す際には傷つかないように、少し気を遣う。

ハイドロフラスク/20 oz Flex Sip

もっともジャストフィットしたのはコレ。走行中のガタつきもなく、フタのストラップを引けば、走行中の取り出しもラクだ。

 

熱湯を入れて4.5時間後の温度は何度?

沸かしたばかりの湯をそれぞれのボトル容量分入れ、気温28度、4.5時間後の湯温を計測してみた。ちなみに入れたばかりの湯温は92度。どれが一番、保温力があるのか?

モンベル/アルパイン サーモボトル 0.5L

湯温は78.4度! カタログ値の6時間後の湯温と同等。中栓にも断熱材が入り、開口部の細さが保温力の高さを向上させている模様。

サーモス/ステンレスボトル/FFX-501

湯温は82.3度! カタログ値の6時間後の湯温77度を上回る結果に。中栓が二重構造で、細い開口部径3.6cmの断熱効果大!

クリーンカンティーン/クラシックインスレート 20oz

湯温74.3度。カタログ値は6時間後72度なので、ほぼ同等。細身の開口部径で、湯温をしっかりと閉じ込めた印象だ。

スタンレー/真空スイッチバックⅡ 0.47L

湯温60.8度。カタログ値は6時間後61度以上なので同等。写真を見ての通り、開口部径が今回最大の6.4cm。フタから熱が逃げている。

シグ/ホット&コールドワン ブラッシュド 0.5L

湯温72.1度。カタログ値は6時間後68度なので、同等以上。開口部径4.6cm。ワンプッシュ開閉タイプとしては優秀な保温力だ。

モッシュ/ボトル 450ml

湯温72.6度。今回最軽量モデルながら、開口部径最小の断熱効果があるのか、カタログ値73度の実力を発揮。見た目はカジュアルだが高機能。

レボマックス/REVOMAX2 20oz

湯温74.5度。ワンプッシュ開閉タイプ中で最も高い保温力を発揮。真空部分に、断熱効果を高める銅コーティングを施した効果か!?

ハイドロフラスク/20 oz Flex Sip

湯温65度。開口部径が5.2cmあり広口。回転させて直飲みできるキャップから熱が逃げているのかも。便利さと保温力は反比例するようだ。

 

カップ麺に湯を注いだ3分後、麺は普通?カタ?バリカタ?

サーモボトルに熱湯を入れた4.5時間後の湯で、カップ麺をつくってみた。ちなみに、普通サイズのカップ麺は300~310mlの湯量でできるので、500mlボトルであれば問題なし。さて麺のカタさはどうだろう?

普通

モンベル/アルパイン サーモボトル 0.5L

80度近い湯温なので、ちょっと熱さを感じる温度。麺は普通。ちゃんと美味しく、具材もしっかり戻っていて、なんの問題なし!

普通

サーモス/ステンレスボトル/FFX-501

唯一湯温80度を超えていて、しっかり熱い。麺は普通のカタさ。猫舌さんなら、熱湯よりもこのくらいの方が、美味しく思えるのでは?

普通

クリーンカンティーン/クラシックインスレート 20oz

約75度の湯温で、美味しさ、麺のカタさともに、問題なし。急いで食べるなら、これくらいの湯温がちょうどいいのかも。

バリカタ

スタンレー/真空スイッチバックⅡ 0.47L

湯温は60度近いので、カップ麺をつくるには、やはりヌルい。具材はもどっていたけれど、麺はバリカタ好きならアリだろう。

カタ

シグ/ホット&コールドワン ブラッシュド 0.5L

食べ始めはやや麺がカタめ。食べているうちにちょうどよいカタさになってきたので、待ち時間は4分くらいまで延長すればよさそう。

カタ

モッシュ/ボトル 450ml

麺は、ちょいカタめ。カタ麺好きは意外に多いので、これくらいがいいという人、案外多いのかも。スープの熱さも美味しい範囲内。

普通

レボマックス/REVOMAX2 20oz

テスターにとっては、コレがちょうどいい。やわらかすぎず、カタくもなく、熱々ではなく、ヌルくなく。寒い日に一気食いできていい。

バリカタ

ハイドロフラスク/20 oz Flex Sip

バリカタ寄りで、スープはややヌルめ。う~ん、もうちょっとだけ湯温が高ければ、いいのになぁと、少しの残念感とともに味わう。

 

コーヒードリップするための細い湯は可能か?

インスタントコーヒーでもいいけれど、ドリップバッグのコーヒーの方が、アウトドアな雰囲気を楽しむのにいい。そこで、ドリップに最適な細い湯を注げるか、検証してみた!

モンベル/アルパイン サーモボトル 0.5L

満水だと、少し勢いよく湯が出がち。でも慣れてくれば、細めの湯を注げるようになる。湯温もちょうどよく、美味しく楽しめる。

サーモス/ステンレスボトル/FFX-501

はじめのうちは湯の太さ、細さを調節しづらかったが、コツをつかめば細い湯も可能。湯温も高く、きちんと美味しく淹れられる。

クリーンカンティーン/クラシックインスレート 20oz

ボトル本体の上部、細くなった首部分が長いので、傾きを調整しながら湯の出方を見て、かなり細い湯を落とせる。これはなかなかいい。

スタンレー/真空スイッチバックⅡ 0.47L

ボタンの押し加減で湯が出てくる飲み口を細くでき、傾きだけでなく湯量を調節可能。一度飲み口で湯を受けてから注ぐので、雫もつくれた。

シグ/ホット&コールドワン ブラッシュド 0.5L

注ぎ口の穴が細く、口も備わっているので、任意の場所に、細く湯を落とせる。注ぎやすさ、湯温のバランスは、コレが一番よいかも。

モッシュ/ボトル 450ml

注ぎ口の形状は普通のボトルだが、上部の首に至るまでのカーブが緩やかで、勢いよく湯が出てくることがない。思ったより細くできる。

レボマックス/REVOMAX2 20oz

湯はやや太めだが、ボトル内の湯がどこまで来ているかを傾けながら確認できるので、案外注ぎやすい。湯温もコーヒーにいい感じ。

ハイドロフラスク/20 oz Flex Sip

注ぎ口が小さいため、細い湯をしっかりと落とせる。フタを外したり、邪魔になったりもしないので、ドリップのしやすさは随一!

 

どのボトルにするべきか?

サーモボトルに求めるものが、保温力であればサーモスやモンベルを選ぶといい。注ぎやすさと保温力のバランスならシグやレボマックス。見た目も重視したいならクリーンカンティーン、自転車で走行中に温かい飲み物を補給したいならハイドロフラスク、スタンレーのアクセスのよさは、やや劣る保温力をカバーするのに十分な機能だ。

今回のテストでも使ったクロモリのツーリングバイクの雰囲気に似合うのは、断然モッシュ! 見た目に反して保温力も高く、走行しながら飲むのは難しいが、まだあまり使っている人が少ないのもいい。それぞれの特長を見極めて、自分好みを選んでみて!

 
写真:宮田幸司 文:ポンチョ
『自転車日和』vol.60(2021年11月発売)より抜粋

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