MTB人(マウンテンバイクビト)TRANSITION SCOUT

マウンテンバイクと出会い、その魅力に取りつかれてしまう。そこにはどんな道のりがあったのか……さまざまなマウンテンバイクライフを楽しむ人たちのリアルなエピソードをお届けします。

 

寺澤正裕さん&アビー&TRANSITION SCOUT

TRANSITION SCOUT
最初に購入したのはモンドレイカーのプライム。その後、下り系のアルミフルサスを乗り継ぎ、トレイルも楽しめるカーボンのフルサスバイクへ。色が気に入って選んだというFOXのフォークはストロークダウンして使用している。アルミ削り出しのかっこよさが気に入ったというホープのテック4はタッチや操作性も大満足。

インドアからアウトドア派へ人生を一変させた出会い

街乗り用のおしゃれな自転車を探しに地元の自転車店を訪れた寺澤さん。

「もともと山に入ってみたいという気はちょっとあって、当時はなんとなく王滝のレースにも興味があって。いまとなっては絶対に出たくないんですけど(笑)。そんな話をしていたら、店長に『ぼく、出てますよ』と言われて。

街乗りだったらMTBでもできるし、地元には走れる環境もあるし……。行ったお店が自転車を売るだけじゃなくて、一緒に遊んでくれるお店だったのではまっちゃいました」

MTBを購入したことで寺澤さんの生活は一変しました。

「アウトドア派になって、自転車が増えていったんです。妻の自転車も買ってアパートに置けなくなって。それまではずっと賃貸でもいいかな? と思っていたんですけど、自転車を置く場所がないから家を建てようって。

で、せっかくなら里山に近い方がいいよねって。毎週のように通っていたトレイルまでアクセスのいいところに建てることになりました」

地元のトレイルやふじてんなどの下り系パークへ出かけ、MTBライフを満喫していた寺澤さん。当時、犬を飼う予定はまったくありませんでしたが、コロナ禍で在宅勤務をしていた際に転機が訪れました。

近所の夫婦が連れていたシベリアンハスキーに出会ったことからその魅力にひかれていき、ご縁があってアビーを迎えることになったのです。

この日は撮影のために、MTB&アビーではじめての試走。
アビーはごきげんだったので、今後はMTBでのジョアリングにもチャレンジできそうだ。

 

自転車とアビーに出会う前の寺澤さんは夫婦そろって超インドア派。週末は家で昼からお酒を飲んでいるような生活を送っていました。しかし、アビーがやってきてからは、アウトドア化が加速します。

「せっかくなら自転車も一緒に楽しみたいと、バイクジョアリングを始めてみたら、一体感が半端ないんです。アビーが思いっきり走ると自分の脚力ではついていけないんですけど、自転車やスキーだと同じスピードが出せて、アビーも本当に楽しそうとかサップとか、季節を問わずいろんなことにチャレンジしています。

最近は妻もアビーと一緒にトレランをやったりして。それまでは『なにを好き好んであんな辛そうなことをやってるんだろ』と思っていたのに、ぼく以上にインドアだった妻までアウトドアに積極的になるとはびっくりですよね。

実は20代半ばごろ、結婚する前にふたりでロードバイクを買って、何回か一緒に出かけたんです。でも、ロードバイクは全然はまらずに乗らなくなってしまって。そう考えると、MTBがきっかけで人生が変わったといっても全然大げさじゃないですね。やっぱりお店の影響は大きいです。買って終わりじゃなくて店長も楽しみながら一緒に遊んでくれたので」

お店との出会い、MTBとの出会い、アビーとの出会い……さまざまな出会いから起こる思いもよらない化学反応。その色鮮やかな日々はまだまだ続きそうですね。

リサイクルチューブを使いアメリカで手作りされたトランジションの首輪&リード。栓抜き付きという遊び心はさすが。

 

クルマで出かけた先でのサイクリングなど、バーレーの犬用トレーラーも愛用する。軽快&安定感もあって快適。

 

自転車だけでなく、サップやスキーなど、さまざまなアウトドアアクティビティーをアビーと一緒に楽しんでいる。

 

『MTB日和』vol.56より抜粋

-MTB