MTBにまったく興味のなかったスタッフがMTBを購入するまでの道のり

MTBにまったく興味のなかったスタッフがMTBを購入するまでの道のり
 
MTB専門誌『MTB日和』の編集長を務めておりますわたくしですが、恥ずかしながらMTBには1mmも興味がありませんでした。
 
弊社自転車シリーズのはじまりは2003年発行の『折りたたみ自転車&スモールバイクを楽しむ!』。
 
『自転車日和』の創刊は2005年。それから2年が経った2007年がわたしのMTBデビューなのですが、当時はメッセンジャー&ピストブーム的な時期だったこともあり、わたしの心の中に「MTB」という自転車はほぼ存在していませんでした。
 
そんな頃のできごとが『自転車日和』vol.7でのこちらの記事(白黒……)。
 

文字をざっくり抜き出してみると……

2007年11月

「ダウンヒルいきましょう!」とライター山田氏が編集長アンザイに話しているのをなんとなく聞いていました。他人事のように。ものぐさな私は、ダウンヒルって装備など仰々しいし、行くのも大変だなーと興味を持っていなかったので。

すると、たまたま居合わせたカメラマン村瀬氏や編集部タカハシも「行きたい!」と超ノリ気……。ここでひとり遠慮するのもなんだし、後輩であるタカハシまでもがやる気だし……「い、行きます」と流される。

今回の参加者は、メンバーの中ではダントツの経験者ライター山田氏、2回目のアンザイ、そして初チャレンジのカメラマン村瀬氏と編集部タカハシ&ヨコキ。

当日、やっぱり装備は仰々しくて気恥ずかしいなと思いつつ、基本的なレクチャーを受けてスタート! 予備知識のためにと前日見た動画サイトの想像を上回る傾斜にビビる私。さらに「舗装路をのんびり下る程度」と想像していたタカハシも恐怖におののく。

率直な感想は「怖いけどおもしろい」。夜、布団に入っても走っている感覚が抜けないのは、スキーやスノボに通じる? 行けば楽しいけど行くまでが億劫とか、1日遊べるけどそれなりにお金がかかるというのがちょっとネックかな。

でも、また行きたい!

というものでした。

写真が白黒化されたものしか残っていませんが……。この日はヘルメットのみ持参し、自転車とプロテクターをレンタル。借りたのはトランジションのフリーライドバイクでしたが、当時はMTBに無知すぎて「トランジション」というブランドの存在さえも知りませんでした。

当時の自分の感想を見てみると「こ、怖かった……とくに石がゴツゴツしている急斜面はゆっくり下ろうと思ってもズザザーと滑っていくし、何度転びそうになったか。でも、土の斜面はかなりおもしろく、笑いが止まりませんでした」とのこと。初MTB、初富士見で大笑いしているのだから、今思うと才能あるな、当時の私。そして、ハンドル幅せまっ。
 
とまあ、そんなMTBデビューでしたが、とくにMTBが欲しくはならず。スキーやスノボに行っていた頃もレンタルで年に数回程度だったので、MTBもそんなものだと思っていました。
 
そもそも機材に興味を持たない人に物欲を抱かせるのはなかなか大変なことです。
 
どんなスポーツにも言えることですが、最初から装備をばっちりそろえたいタイプと、とりあえず手持ちのアイテムで済ませたいタイプの人がいるかと。
 
「ランニングをはじめるぞ!」というときに真っ先にランニングシューズを買う人と、家にあるスニーカーで走りはじめる人。
 
「ヨガをはじめようかな」というときにヨガっぽいウエアを買う人と、Tシャツと短パンでいいかーという人。
 
完全に後者のわたし。(こういうタイプはすぐにMTBを購入することは少ないので、機材好きなタイプを誘うほうがMTB人口を増やすためには近道かと)
 
しばらくは、なにかあるとスタッフのMTB(Vブレーキのアルミフレーム車)や試乗車を借りて乗っていました。トレイルライドやダウンヒルなど、誘われるがままに。
 
はじめてのトレイルライドはジープロードが辛かったという記憶しかありませんが、乗れば乗るほどおもしろさが増していき、何度も出かけているうちに「MTBが欲しい」という感情もじわじわ芽生えてきたのです。
 
時を同じくしてMTB専門誌をつくろうという計画が……。MTB初体験から1年以上が経過したころでした。
 
『MTB日和』の創刊と、はじめてのMTBを手に入れるまで……その話はまた今度。

 

Profile

 

編集部ヨコキ
小径車(ブルーノ&ブロンプトン)で街乗り、MTB(M-10)で里山散歩を楽しむ『自転車日和』『MTB日和』編集部員。好みの速度域は時速15〜20キロ。身長が低いうえに手足が短いため、乗れる自転車が限定されるのが最大の悩み。

-MTB, 雑記