乗り手の脚力&走り方に合わせて選ぶ ブロンプトンのギア比を比べる

適正な歯数のギアを選べば走りの快適性が大幅アップ

使い方や走るシチュエーションによって、自転車の適正なギア比は変わってきます。それはブロンプトンにとっても同じこと。脚力の有無によっても、ベストな設定は異なるはずです。

これまで数多くのブロンプトンをカスタムしてきた田口さんによれば「ブロンプトンはメーカーが純正パーツとして、歯数の異なるチェーンリング(フロントのギア板)とスプロケット(リアのギア板)をいくつか用意してくれています。それらのパーツを使い、乗り手の生活環境や適正な歯数のギアを選べば走りの快適性が大幅アップ使用目的に応じたカスタムを施すことで、さらに走りやすくセットアップし直すことも可能です」とのこと。

数値としてギア比を理解することは、よほどのマニアでもなければ難しいのかもしれません。しかし「もうちょっと坂道を楽に登れたら」「もっとスピードが出るようにしたい」など感覚的に思うところがあるのなら、ギア板の交換を視野に入れてもいいでしょう。ノーマルのギア比が自分にとって必ずしもベストであるとは言い切れませんから。

ただし、坂道が楽に登れるようにカスタムするにせよ、トップスピードを上げる方向にカスタムするにせよ、自分にとって使いやすいギアと使いにくいギアをあらかじめ把握しておくことが大切です。例えばフロントのギア板でギア比を変える場合、坂道を楽に登れるようにするとトップスピードが下がり、トップスピードを上げると坂道が辛くなります。カスタムする際は表を参考に比較してみてはいかがでしょうか。

純正パーツを使ったギア比の適正化

M3L:坂道を楽に登りたい → リアのギア板を14T に交換する(少し軽くなる)
→ フロントのギア板を44T に交換する(軽くなる)
→ フロントのギア板を44T &リアのギア板を14T に交換する(とても軽くなる)
M3L:もっと速く走りたい → フロントのギア板を54T に交換する
S2L:坂道を楽に登りたい → フロントのギア板を50T に交換する(少し軽くなる)
→ フロントのギア板を44T に交換する(軽くなる)
M6L / M6R / S6L:坂道を楽に登りたい → フロントのギア板を44T に交換する
M6L / M6R / S6L:もっと速く走りたい → リアのギア板を13T から12T に交換する(少し重くなる)
→ フロントのギア板を54T に交換する(重くなる)

※ギア板を交換する場合、チェーンを適正な長さへ調整する必要があります。

 

「自転車日和」臨時サポーター
田口さん

サイクルハウスしぶやの店舗運 営に約10年携わり、現在は 自転車関連企業のお手伝いをしながら、自転車を通した新たな社会貢献活動を準備中。

写真:村瀬達矢 文:トライジェット

『自転車日和』vol.58(2021年4月発売)より抜粋

そのほか、さまざまな「BROMPTONを比べる」特集は販売中の『自転車日和』vol.58 をご覧ください!

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