MTB天国スコーミッシュ #4 | スコーミッシュMTBガイド

こんにちは! 昨年日本でMTBと出会い、今はカナダのMTB天国スコーミッシュにて日々トレイルに繰り出している寺井杏雛(あんじゅ)です。

今回はスコーミッシュでのMTB事情について色々と紹介します。

 

1. スコーミッシュの魅力

まずは、スコーミッシュがどんなところなのかをお伝えします。

スコーミッシュはカナダ西海岸にあり、バンクーバーとバイクパークで有名なウィスラーの中間地点に位置しています。バンクーバーからスコーミッシュまでクルマで約1時間半、スコーミッシュからウィスラーまで約45分といった距離感です。

街には、山、海、川、湖、森、岩……ほとんどすべてのアウトドアアクティビティができるのではないかというほど、なんでもあります。そして夏の間はほとんど晴れていることもあり、アウトドア体験を目的とした観光客で賑わいます。さらに夏の日照時間は16時間。ヘッドライトなしで、夜の9時まで遊べてしまうのです。

天国のような夏が過ぎ去ると、長くて寒い雨の時期がやってくるそうです。(まだ私は体験していませんが。)ただ、雨の日のライドに関してこの街では特に制限がなく、雪もあまり降らないようなので、人によっては冬でも雨の中乗っているそうです。

 

2. トレイル環境

トレイルはパークと違い、料金はかかりませんが、しっかりとしたトレイルビルダーたちによって素晴らしいクオリティが維持されています。バームやジャンプが連続するフロートレイルから、岩のスラブや木の根、段差をテクニカルに楽しむテクトレイルまでそろっています。特に、スコーミッシュは巨大な花崗岩のスラブの地形なので、ウィスラーやノースショアと比べて豊富に花崗岩のスラブがあるのが特徴です。

スコーミッシュではSORCA (Squamish Off-Road Cycling Association)という団体が中心となってトレイル整備を行なっているので、オンラインで公式サイトから寄付を行うことや、メンバーシップに入ることでサポートができます。

トレイルは初級〜プロラインまでそろっており、難易度が色分けされています。

🟢Green Circle 初級
初心者でも安心して走れます。幅の広めなシングルトラックで、傾斜も段差も少ないです。

🔵 Blue Square 中級
本格的なMTBトレイルになります。バームはもちろん、根っこやスラブも出てきます。ジャンプやドロップもありますが、ナメたり、避けたりすることも可能です。

Black Diamond 上級
大きなスラブ、急勾配、タイトなスイッチバック、ドロップ等々技術を要求され、時にそのセクションを避けられないこともあります。

⚫⚫ Double Black Diamond 超上級
大型ジャンプやドロップが多く、私には未知の領域です……。怪我の匂いがプンプンしますが、いつか、いや来年には走ってみたい!

🟥 Pro Line / Expert Only プロ・超上級
ダブルブラックやそれ以上の難度を示し、超大型ジャンプや人工セクションが多いそうです。自信のない人は絶対に迷い込まないようにしましょう。

公開されているほぼすべてのトレイルの入り口にはこのようにトレイルの名前と難易度が示されているのでわかりやすいです。

スコーミッシュは全体的に難しいとされているので、まずはブルーの有名なフロートレイルHalf Nelson(ハーフネルソン)などを走ってみることをおすすめします。

主なエリアは、Alice Lake, Diamond Head, Valleycliffeで、どのエリアにも100本以上のラインがあります。Trailforksというアプリを使えば、カナダ全土のマップや各トレイルの難易度、情報が確認できます。特にBC州のトレイル情報は豊富なので、アプリの取得は必須です。

 

3. 走るための装備

 

私は最初、ハードテイルでトレイルを走っていましたが、フルサス推奨です。ハードテイルはほとんど見かけません。

バイクは日本から愛車を持っていくことはもちろんできますが、フルサスのMTBや、eバイクをスコーミッシュ市内のバイクショップにてレンタルすることも可能です。

ヘルメットは必須ですがフルフェイスは全体の1/3程度に感じます。ニーパッドは大半の人がつけていますが、エルボーパッド、ボディアーマーはつけている人が少ない印象。とはいえ、日本でいつも使っている装備で乗ることをお勧めします。

 

3. クルマの必要性と移動方法

MTBメインでカナダを訪れるならクルマとバイクラックの入手/レンタルを推奨します。まず、バンクーバーからスコーミッシュまで、Squamish Connector や YVR Skylynxなどの公共交通機関での自転車積載自体は可能です。また、スコーミッシュに到着後、トレイルまで自走してからライドすることもできます。

しかし、せっかくカナダまで来たら、より多くの時間をトレイルライドに費やしてもらいたいのでクルマを推奨します。特に、Diamond Headなどではクルマが二台あればシャトルライドが可能になりますし、なくても駐車場が山の麓、中腹、上部など様々な場所にあるので停める場所によって行きやすいトレイルも変わります。

さらに、クルマがあれば、スコーミッシュ周辺のトレイルやバイクパークにも行くことができます。スコーミッシュのお隣、バンクーバーにはノースショアが、ウィスラーにはバイクパークが、ウィスラーからもう少し北上すればペンバートンというまた違う街とトレイルがあります。どこもスコーミッシュからクルマで日帰りで行くことができます。

続いて、バイクラックの入手方法です。まずは、クルマをレンタルする段階でオプションとして、ヒッチ付き車両を指定しましょう。そして、バイクラックの入手自体には二つ選択肢があります。一つは、レンタル。スコーミッシュ市内のバイクショップでレンタル可能です。二つ目は、中古または新品を購入し、売却する方法です。FacebookのMarketplaceで$50〜$150程度で中古品を購入するか、バイクショップやカナディアンタイヤというホームセンターで安価な新品($150程度)を購入し、帰国前に再びMarketplaceで売却するとコスパ◎です。

 

5. ベストシーズンと注意点

スコーミッシュを訪れるタイミングとしては、5~10月がお勧めです。11~4月は雨が多く、雪に閉ざされてしまうこともあるそうなので。
5月〜6月は雪解けでトレイルが開き始め、新緑が綺麗です。気温も涼しく走りやすいですが、雨の日がやや多め。7月〜8月は完全にドライで走れることが多いです。日が長く、夜9時ごろまで明るいですが、昼間・夕方はかなり暑いです。9月〜10月は気温が落ち着いて走りやすくなるそうです。雨が増え始めますが、土が締まって最高のコンディションになることも多いのだとか。

ただ、7~8月でももちろん雨が降ることはありますし、降る時は2〜3日まとまって降るイメージです。なので、雨の日でもライドできるように雨具や着替えを多めに用意することを推奨します。ちなみに雨の日は根っこや岩は滑りますが、土のグリップが最高に良くなりますのでまたいつもと違った楽しさがあります。

医療保険の加入は絶対です。通常の海外保険だとMTBは危険スポーツとして保険対象外になることもあるのでよく注意して加入してください。

また、ライド中にクマに遭遇することもあります。温厚なブラックベアが多いですが、子連れや稀に攻撃的な個体もいるため、近づきすぎずその場を離れること、ベアスプレーを携帯すること、自転車を高く掲げて威嚇することなどを意識しましょう。次回、詳しくクマについてお伝えします。

以上、スコーミッシュでのMTBガイドでした。
日本からライドしに来る人は、クライミングをしにくる人と比べてやはり少ない印象ですが、MTBでこそこの街に来てほしい! 日本の皆さんとスコーミッシュライドの楽しさをもっと共有したいです。

では、また次回。

寺井杏雛(てらいあんじゅ)

山で遊び育ち、その想いのまま学生時代を過ごす。22歳でマウンテンバイクと出会い、山との新しい遊び方を知る。現在はカナダ、ブリティッシュ・コロンビア州、スコーミッシュにて、マウンテンバイクとクライミングを楽しみながら生活を送っている。
Instagramhttps://www.instagram.com/anju_terai/

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