こんにちは!
昨年日本でMTBと出会い、今はカナダのMTB天国スコーミッシュにて日々トレイルに繰り出している寺井杏雛(あんじゅ)です。
前回の続きになりますが、今回はカナダにバイクを持って渡航する大移動の話です。
相棒・BIG HONZOとの渡航準備
日本で購入した大事な相棒、KONA BIG HONZO DLをカナダに連れていくという特大ミッション。ただ、つい1か月前まで学生だった私にとって、7万円近くする飛行機用の輪行バッグを購入する余裕なんてありません。
そこで、購入時からお世話になっているAST Forestのゆうじろうさんにご協力いただき、バイクの梱包は“ダンボール”でいくことに。
綺麗に洗って、前輪、ペダル、ハンドルを外して緩衝材を巻き、バイクの周りは衣類やシュラフなど、柔らかいものでしっかりガード。サイズは縦27cm × 横157cm × 高さ80cm。
今回利用したZIPAIRには自転車用の預け荷物オプションがあるので、大きさの心配はありません。ただし、空港までの移動は想像以上にハードです。箱が大きすぎて公共交通機関での移動はあまりに大変。クルマでも大きめのクルマでないと入りません。
私は、日本とカナダの知人にそれぞれお願いして、空港と家を送迎してもらいました。
ちなみにですが、157cmのバイク箱はカートに乗せたまま成田空港の自動ドアを通過できません(笑)
一度カートからおろして空港に入りましたが、空港内でも荷物を預けるまではほとんど身動きが取れませんでした(笑)
まるで引越し、総重量75kg
私は短期ツアーではなくワーキングホリデーでの渡航。 MTBに加えてクライミングギアや日用品も一式持参していたので、総荷物重量はなんと約75kg。完全に“軽い引越し”状態でした。
大型荷物は通常のターンテーブルではなく、別の大型荷物レーンから出てくることが多いです。
この空港の端っこのレーンにポツリと自分のバイクが置き去りにされているのはなんとも寂しい光景ですが、無事に届いたのでよしとしましょう。
そしてありがたいことに、バンクーバー空港は全ゲートをカートに乗せたまま通過可能でした! カナディアンサイズに感謝!
空港からスコーミッシュまでは、クルマなら約1時間強、公共交通機関を使っても2時間半ほどでアクセスできます。
渡航2日目いきなりトレイルライド
さてさて、カナダに来てまず思ったことは、「カナディアン、全員バイクに乗っているのでは?」
そのくらいバイクラックか、ラックをつけるためのヒッチがついたクルマばかりです。例に漏れず、私の家のオーナー夫婦もバイクに乗るようで、ガレージにはバイクラックもバイクスタンドもあります。
「なんてラッキーな家に住むことになったんだ……!」と思いましたが、バイクに乗るカナディアンのガレージの多くがこんな感じでした(笑)
とはいえ、オーナー夫婦がバイクに乗るとは知らずに家を決めたので実際ラッキー! そして、ありがたいことに、二人が早々にスコーミッシュのトレイルに連れて行ってくれました!
記念すべき初スコーミッシュ・ライドは有名な“Half Nelson”。
フローのブルー(中級)トレイルで、気持ちのいいバームとテンポの良いジャンプセクションなど、トレイルビルダーによってしっかり整備されています。初めての私でも気持ちよく走らせてもらえました。
走り終わって思わず口から出た言葉は、
「これがフリーのトレイル!?!?」
無料という事実に戸惑ってしまうほどの完成度でした。
実際、“Half Nelson”はスコーミッシュのライダーで知らない人はいません。ここに来たら最初に走るべき、超有名な人気トレイルです。
“Pseudo-Tsuga(スードツガ)”で気づいてしまったこと
「もし元気なら、また少し登り返してもう1本行く?」と聞かれ、迷わずYES!
次に案内されたのは“Pseudo-Tsuga”というテクニカルなブルーのトレイル。木の根やタイトなコーナーなど、Half Nelsonとはまた違う、自然の地形を活かしたラインが特徴です。
これもまた最高でした。
でもこの2本を走って、私はひとつの“事実”に気づいてしまいました。
「誰ひとり、ハードテイルに乗っていない……!!」
少数派という事実はさておき、実際に、特にテクニカルトレイルを走ってみて、この地で遊ぶにはフルサスが必要だ……と、バイクを運んできたばかりなのに不覚にも思ってしまいました。その日の夜、私はさっそくFacebookのMarketplaceで中古のフルサス探しを始めていました(笑)
次回は、その続き。 フルサスを手に入れる話を、お届けします。
ではまた。
寺井杏雛(てらいあんじゅ)
山で遊び育ち、その想いのまま学生時代を過ごす。22歳でマウンテンバイクと出会い、山との新しい遊び方を知る。現在はカナダ、ブリティッシュ・コロンビア州、スコーミッシュにて、マウンテンバイクとクライミングを楽しみながら生活を送っている。
Instagram:https://www.instagram.com/anju_terai/