経年劣化と戦うスポーツおやぢの「朝サイ」記 その6

テーマを見つけて朝サイを楽しむ

朝起きるのが辛い季節になってきた。

ああ、なんでこんな寒いときに朝っぱら暗いうちから走る約束をしてしまったのだろう……と後悔しながら顔を洗い準備をする。

一度外に出てしまえば、その気持ちは瞬く間に逆の気持ちになる……てなことは頭で理解しているんだが、グズグズとサボる言い訳を探している。

でも 約束しているし、友人を待たせるわけにいかないので、意を決して玄関のドアを開けるのが常だ。

ドアを開けると、真っ暗だけれど夜明けが近い匂いがする。自転車にまたがった瞬間、不思議と気持ちはリセットされ、今日のテーマはなんだったか? と考えはじめる。

紅葉見物だとか旧街道をチェックとか、朝の寺社仏閣を見物とか~花を愛でるとか、巨木さがしや夜明けの富士山観察など……テーマは沢山ある。

朝食前の数時間の間に意外と沢山新しい発見と小さな冒険が楽しめるのだ。

テーマその1
王道はサンライズ クルーズ

なぜか、朝日を浴びると思考も体もリセットされるみたいでエネルギーがわいてくる。そんな景色がまさに朝サイの王道。

【日の出前に家を出たらこんな空が……テンションあがりますよね】

【秋ヶ瀬公園:荒川土手からの朝日】こんな時は遠く新宿の高層ビル群が光ってみえます。スカイツリーも見えます。

【荒川右岸土手上 さいたま市西区付近】霧の中のライドも幻想的でなかなか。この時間でないと体験できないですね。

【日中は 観光客でごったがえす蔵の街も、早朝はごらんのとおり】上の写真は夏の早朝、下の写真はまだ日の出前の最近の写真です。初めて見るとちょっと不思議な光景で、感動しますよ。

テーマその2
街道探索

ご近所には、中山道、鎌倉街道、川越街道、赤山街道なるものが存在して、古い地図によればそれぞれ、つながっていたらしい。

意外と身近なところにこれらの旧道の名残がたくさんあります。

【さいたま市北区にある鎌倉街道跡】

【旧中山道の蕨宿の入り口の古い商家】昔からの道は、いまだにその名残のあるたたずまいが点在し、興味が尽きない。交通量の少ない早朝は、いろいろな発見があります。

【赤山街道にある高野長英の隠れ家】日本史の教科書に出てくる有名人がこんなところにいたとは……驚きました。

【赤山街道の赤山橋にある橋の石橋供養塔 さいたま市中央区】いまは石橋ではないけれど、赤山街道の橋のたもとに立っている。享保年間に建てられたものらしい……それって徳川吉宗の時代じゃない!!
なんて、発見があったりして面白い。どうして石橋供養塔なんて建てたんでしょう?
まさか、この下に人柱が……なんて想像をすると興味が尽きないですね。

【赤山街道の終わりにある永田家住宅】どうやら、ここは江戸時代に伊奈の殿様の家老の家だったらしいです。玄関には籠が!! 歴史を感じます。旧街道を探索というテーマでも、たくさんの発見があります。アッチへフラフラ、コッチへフラフラですけれどね。

さて。

こんな探索サイクリングにはレーシーな味付けの剛性感あるバイクは、細かい路面の変化も拾うし、走ることに集中しなければならないし、 ちょっと疲れます。

余裕持って周りを観察できる、ラクな気分で乗れるバイクがいい。

出来の良いクロモリロードとか……、それが無ければできるだけ太いタイヤで少し空気圧を低くして乗ってみてもいいかもしれないですね。

今日のテーマはサンライズクルーズと街道探索でしたが、次回は別のテーマで探索してみたいと思います。

 

Profile 神田秀仁

還暦を数年前に過ぎた、スポーツおやぢ。
若い頃はオートバイに狂っていたが、自転車業界(Tommasini,Casati,Calamita)に関わり始めた30年以上前にMTBに乗り始め、20年ほど前からロードバイクに乗り始める。中年以降は、メタボ(脂質異常症)、脊柱管狭窄症、腰椎ヘルニア、アレルギー性喘息等を経験しながら、ダイエットにいそしむ。軽いノリでロードバイク、ラン、スイムを始め、2002年にトライアスロンに挑戦したが、溺れかけ、スイムがトラウマに。その後数年はデュアスロンとなり、奥武蔵を中心にサイクリングを楽しむように。気付けば80kg以上あった体重は、70kg前後に。トライアスロンも復活(宮古島・佐渡・Ironamnを経験)。

- 連載, ロードバイク