経年劣化と戦うスポーツおやぢの「朝サイ」記 その11

おやぢは寒さに注意して!

真冬の早朝、荒川から望む朝日に染まる富士山がとても綺麗だ。早起きは少々辛いが、こんな景色を見ると目が覚めて、とても得したような気分になる。

たまに雪が降ると……

頭を雲の上に出した富士山

荒川の土手上からは、富士山だけでなく、関東平野を囲む峰々が綺麗に見える。若いころ登山した峰々や、サイクリングで訪れた場所を遠望することが可能だ。訪れた思い出に浸りながら朝の荒サイを走るのも悪くない。今年の夏にまた行くか!なんて予定を考えたりする。

荒サイで視界に入る主なピークの名前と場所はほとんど頭にはいっているのだけれど、どうやらそれは普通の範疇を超えているようである。「~が綺麗に見えるね」なんて言うと同行者が驚くことが多い。

富士山は誰でもわかるけれど……いや、以前日光の男体山を指して「あれは富士山ですか?」と質問されたことがあった。さすがに絶句であった。

中央に男体山、左側に白根山、ということはあの間が金精峠。今年もいくぞ!

中央に浅間山が白く見える、苦しかった湯ノ丸峠……今年こそ車坂峠に挑戦!?

大菩薩嶺にモルゲンロート。苦しかった柳沢峠を思い出す……。

何十年も前は、特定できる目標物二つの方向から、自分の現在地を割り出していた。五万分の一、後に二万五千分の一の国土地理院の地図はとても重要で、特に沢登などのバリエーションルートを行うにはそんなテクが必要だった。

特定できる目標物の基準は山頂だ。だから自然に名前と場所や位置関係を覚えることになる。その感覚はサイクリングにも十分生かされているようで、上りはあと〇〇くらいだの、この先に厳しい斜度がありそうだの、想像がつくので精神的なゆとりが生まれる。

今はスマホのGPS機能があるので、地図を持たなくても簡単に現在地を知ることができる。知らない人もいると思うので、一応書いておくが、電波の届かない所でも GPSは機能する。なので、マップをダウンロードしておけば、キャリア契約の切れた古いスマホもナビとして十分に使うことができる。

この機能は、新たにいろいろな発見をさせてくれた。登山の時に持ち歩いていた地図は限定的なエリアのものだけだった。でも、いまは片手サイズのスマホの中に膨大で正確な地図情報が入り、手軽に持ち歩くことができる。だから遥か遠く離れた場所に見える峰々の正体がわかるのだ。

◇利根川サイクリングロードから、奥武蔵の向こうに八ヶ岳が見える……
◇「浅間山と草津の間に四阿山(あずまやさん)が見える。その奥に見えるのは、妙高、戸隠、飯綱山かもしれない……」

なんて興味が尽きないのだけれど……、残念なことに関心がない人には「あら、目がいいのね」と一蹴されてしまう……ちなみにオイラは近眼で通常は眼鏡をかけている(笑)
「ここからそこまで見えるなんて凄くない!?」と本人はワクワクしているのだけれど……
「埼玉県から群馬県と長野県を通り越して新潟の山が見えているんだよ!!!」とこんなふうに説明すればわかってくれるのかしら??

 

最近のワクワクはこれだ!!

◇さいたま市の桜区より、堂平山と笠山間から見えるピークの正体とか……

この縮尺だと、城峰山かと一瞬思う。

起点を正確に固定して

堂平山と笠山の間にラインをいれると

どうやら塚山であることがわかり……土坂峠、いってみたい!

……てなことになるわけです(笑)
 
※地理院地図より(追記して使用)

 

Profile 神田秀仁

還暦を数年前に過ぎた、スポーツおやぢ。
若い頃はオートバイに狂っていたが、自転車業界(Tommasini,Casati,Calamita)に関わり始めた30年以上前にMTBに乗り始め、20年ほど前からロードバイクに乗り始める。中年以降は、メタボ(脂質異常症)、脊柱管狭窄症、腰椎ヘルニア、アレルギー性喘息等を経験しながら、ダイエットにいそしむ。軽いノリでロードバイク、ラン、スイムを始め、2002年にトライアスロンに挑戦したが、溺れかけ、スイムがトラウマに。その後数年はデュアスロンとなり、奥武蔵を中心にサイクリングを楽しむように。気付けば80kg以上あった体重は、70kg前後に。トライアスロンも復活(宮古島・佐渡・Ironamnを経験)。

- 連載, ロードバイク